【失敗から学ぶ】オフショア開発はなぜ失敗するのか?失敗の理由7選と対策方法
「オフショア開発は失敗が多いと聞いた」
「オフショア開発はトラブルだらけ」
自社のIT開発を促進したいので、オフショア開発を考えている企業の方も多いと思います。けれどもオフショア開発は失敗例が多い、という噂を聞くと不安になってしまいますね。
実際にオフショア開発でうまくいっている会社もある半面、失敗している会社も多いのが実情です。この記事を読めばどうして失敗するのか、その理由と対策方法が分かります。
オフショア開発がなぜ失敗するのか、詳しく見ていくことにしましょう。
結論から言うと、オフショア開発はディレクションが難しいです。
もし自社サービスを開発したい場合は、開発会社に委託するもの一つの手段となるでしょう。
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オフショア開発が失敗する理由7選

オフショア開発の失敗事例を見てきましたが、どうして失敗してしまったのか、その理由をさらに詳しく探ってみましょう。失敗の理由が分かれば対策も万全になります。
オフショア開発が失敗する理由①:発注側の管理不足
失敗の要因としてまずあげられるのが、発注側からオフショア開発業者への管理不足です。特に初めての取引相手の場合、管理不足は致命的なミスを犯してしまうことも考えられます。
またコミュニケーションに不安がある場合は、開発先の相手に丸投げしてしまうと全体の進捗が把握できません。途中で細かい調整が必要になった場合でも対応できず、大きなミスにつながってしまいます。
オフショア開発が失敗する理由②:発注側と開発先とのミスコミュニケーション
オフショア開発は海外との取引になるので、どうしても言葉の問題が発生します。
相手が日本語を話す相手であれば障壁は下がりますが、英語や現地語の場合はハードルが高くなります。
通訳やブリッジエンジニアを通して開発を進めていく場合もそうですが、ミスコミュニケーションは問題を把握できず、結果出来上がったものが想定していたのと違うという事態を招きかねません。
オフショア開発が失敗する理由③:開発先に対しての理解不足
海外での開発は、日本国内の開発のように忖度も含めて理解してくれると思うと失敗します。
たとえば、日本の場合は設計書に書かれていない事柄も、その行間から読み取ってやってくれるということが考えられますが、海外の場合だと、設計書に書かれたこと以外はやらないといってよいでしょう。
設計上の誤りが見つかったとしても、日本人エンジニアだったら間違いを指摘してもらったり、確認してもらったりすることもできますが、海外のエンジニアの場合、それ以上のことは絶対にしないという姿勢が徹底されていることがあります。
開発先がどれくらい対応してくれるのか、また相手はどんなプロセスで業務を行っているのか、あらかじめ知っておくようにしましょう。
オフショア開発が失敗する理由④:開発側の文化への理解不足
文化が違う国とビジネスを進める上で、相手の文化への理解不足は誤解を生んだり、仕事に対する取組み方の違いとなったりして現れる場合があるでしょう。
またそのことが揉める原因になることもありますので、相手の文化への理解を示すことは大切です。
オフショア開発が失敗する理由⑤:開発プロジェクトのブラックボックス化
プロジェクトが始まると実際の作業は海外で行うので、進行具合や頻度を直接確認することはできません。
具体的に進行状況を把握できないため、相手の言うとおりに進めていると開発がブラックボックス化してしまうのです。
納品してみると全然違うものができあがってきた、ということにもなりかねません。
オフショア開発が失敗する理由⑥:開発先の不得意な分野を依頼
開発先によっても、開発する内容で得意な分野と不得意な分野があります。
開発を頼む場合は、あらかじめ相手がどのような開発が得意なのか、把握するようにしましょう。
把握していない場合、実際に頼んだら想定していたレベルより低いものが出来てしまった等不具合が発生する恐れがあります。
オフショア開発が失敗する理由⑦:実績がない会社へ依頼
実績がない会社に頼む場合は慎重に行うようにします。
安いから、という理由だけで開発先を選ぶのは避けましょう。
開発の実績がない会社に委託した場合は、要件を伝えるという基本的な部分で躓くこともあります。
開発は終わったけれど、細かい不具合が続出して使えなかったということにもなりかねません。
ネット上で探して、なんとなく良さそうだという理由だけで開発先を選ぶのは避けた方が無難です。
知り合いや他の開発会社に評判を聞いてみるのもよいでしょう。
ローカル企業・フリーランサーは単価が低いが慎重に
全てのローカル企業やフリーランサーが当てはまるというわけではありませんが、一般的に単価が安い場合が多く、体制が不十分なことがあげられます。
そのような場合は、大規模な開発や日本の企業で納得する品質のものを出すのは難しいと考えられます。
単価が安いのは魅力ですが、実際にやり直しや使えない開発が出来上がる可能性がありますので注意が必要です。
オフショア開発が失敗ケース5選




オフショア開発の失敗事例にはどんなパターンがあるのでしょうか?
実際にオフショア開発を手掛けて失敗した事例をあげてみました。
オフショア開発失敗事例①:結果的に費用がかかりすぎたケース
オフショア開発の失敗事例で一番多いのが、何と言っても費用がかかりすぎてしまうということです。
オフショア開発を委託する理由は経費削減である、という会社側からみたら何としても避けたい失敗ですね。
予定していた予算内に収まらなかったり、予期せぬ出費が出て大幅に予算を超えてしまったりということも考えられます。
オフショア開発失敗事例②:委託先の納期が守られなかったケース
納期が守られず、大幅にプロジェクトが遅延してしまうという事例もあります。
日本人同士では、納期をきちんと守って納品することは当たり前ですが、海外では必ずしもそうではない場合もあるかもしれません。
一般的に日本に比べると緩くなると考えておいた方がよいでしょう。
進行具合や作業速度が、想定していた場合と大きくずれてしまうといった事例もあります。
オフショア開発失敗事例③:出来上がったシステムが低品質だったケース
中身を見たら新人の平均値よりも低いプログラム内容だったり、設計書がプログラムの内容と合致していなかったりと、低品質なものが出来上がってしまうことがあります。
納品はきちんとされたけど中身がいまいちという場合です。
動作はスムーズか、セキュリティーが脆弱ではないか、システム全般に渡って確認が必要です。
オフショア開発失敗事例④:設計と全く違うものができてしまったケース
きちんと指示は出したのに、納品されたものを見たら設計と全く違うものができてしまった、という失敗例もあります。
開発の途中で、お互いの意思の疎通がずれてしまった場合や確認を怠っていると、このような危険があります。
オフショア開発失敗事例⑤:要件していた仕様と違い不具合が起きたケース
納品されたシステムを日本の機器で試す場合に、海外の仕様に合わせて開発したので不具合が起きることがあります。
そのことを想定しておらず、開発を進めてしまうと実際に出来上がったシステムが動かないという事態が起こります。
スマホアプリの開発などは実機を伴って実際に動作の確認が必要なので、注意したいところです。
オフショア開発を失敗させないポイントと対策




オフショア開発における失敗の理由を見てきましたが、それでは実際にオフショア開発を成功させるにはどんなポイントに気をつければいいのでしょうか?
ここからはオフショア開発を成功させるための対策を6つのポイントに絞って解説していきます。
開発先とのコミュニケーションを密に取る
オフショア開発の最大の難関は、何と言ってもコミュニケーションです。
相手と自由に意思の疎通ができたら、開発の半分は成功したといってよいでしょう。
コミュニケーションの問題は大きいのです。
慣れるまでは、なるべく頻繁に相手とコミュニケーションを取るようにしましょう。
「ほうれんそう」は徹底してもらう
連絡、相談、報告といった「ほうれんそう」はコミュニケーションの基本ですが、海外では徹底されていないことがあります。
お互いに徹底するように最初から習慣づけるようにするとよいでしょう。
伝える手段を工夫する
相手に伝える手段は工夫しましょう。
遠隔地との連絡や開発をスムーズに進めるために、ITツールの使用は欠かせません。
Skypeや様々なチャットツール、書類を共有できるグーグルドキュメントなどの利用はコミュニケーションを円滑に行うのに役立ちます。
ひとつのツールだけでなく、オンラインでのビデオミーティングをした後に、チャットツールでさらに補足するという風に二重に確認できるようにしておくと万全です。
分かりやすい日本語を使う
開発先の会社に日本語を使えるエンジニアがいる場合や、現地の通訳を通す場合でも、なるべく分かりやすい日本語を使うようにします。
日本語独特の曖昧な言い方や、忖度する言い方は誤解を招くことがあります。簡潔な表現をするようにしましょう。
一文を短くして伝える、簡単な単語を使うなど工夫するとよいですね。
開発先の開発進捗を明確にする
進捗を明確にすることで開発の進み具合が明瞭に分かり、モチベーションアップやスピードアップにつながります開発進捗を明確にするには、図や表にしたり、視覚化しておくとよいでしょう。
相互の理解にずれがないか確認するのにも役立ちます。また開発過程はすべて書類に記載しておくようにしましょう。
問題が発生した時のために必要です。
進捗を慎重にチェックすることでミスを防ぐ
海外では納期を守るという意識が緩い場合もあるので、進捗はできるかぎり慎重にチェックするようにします。 進捗を慎重にチェックすることで、途中で起きるミスなどにも早く気づき、対応することができます。
開発先の文化や国民性を理解する
一緒に働く相手の文化や国民性を理解しておくと、誤解や思い違いを回避することができます。あらかじめ相手の特長を知っておくと、マネジメントする時に役に立つでしょう。
ビジネスを一緒にする場合は、価値感や国民性が似ている国と行うと、うまくいきやすいという傾向があります。
日本と相性がいい国
価値観や国民性が似ているのはベトナム、ミャンマー、シンガポールがあげられます。またアメリカも日本と価値観が似ている国です。
逆に中国やインドは価値観や国民性が異なるので、コミュニケーションを密に取ったり、確認したりする必要があります。
ベトナムの会社へオフショア開発を依頼する話は以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてください。
ベトナムのオフショア開発はなぜ今最も熱いのか?特徴を解説!
可能であれば、現地で開発先と交流をする
契約を交わした時点で、できれば現地に行き、担当のメンバーの顔合わせや話し合いの場を設けるのがおすすめです。
委託元の会社がどのような会社で、どんなメンバーが関わっているのか知ってもらうことで、相手側のやる気やモチベーションががぜんアップします。
開発ではどうしてこのプロジェクトを行うのか、なぜ相手を選んだのか等、委託先のメンバーにも直接語りかけることで、熱意を伝えていきましょう。
開発の前に仕様は明確に確定しておく
遠隔での指示になると、確認のためのやり取りで待ち時間が多くなります。
オフショア開発をスムーズに進めるために、仕様はできるだけ細かい部分まで決めてから依頼するようにします。
自社のプロジェクトに合った会社を選ぶ
様々な開発会社がありますが、会社によって得意な分野が違います。自社のプロジェクトに合った会社を選ぶことも開発を成功させるポイントです。
プロジェクトで今までに実績があるかどうか確認しておきましょう。実績がある場合の方がスムーズに開発を進めることができます。
オフショア開発を失敗しないための会社選びのポイント




オフショア開発における失敗例や成功へのポイントを見てきたところで、次に大切なのは開発先選びですね。選ぶ際にどんなポイントに気を付けて開発先を選べばいいのか解説していきます。
開発先の実績を確認する
初めての開発先を選ぶ場合は慎重に行いたいものです。その場合、自社の開発と似たような開発実績を持っている会社だと安心です。
すでに実績がある場合は、開発もほぼ問題なく行える可能性が高いでしょう。逆に実績がない会社だと開発に手間取ったり、想定通りに行かない場合が出てくるかもしれません。
見積もりの詳細をしっかり確認する
予算を削減したいのでオフショア開発を依頼する場合は、どうしても値段が安価な委託先を選びがちです。
しかし値段だけで委託先を選んでしまうと、サービス内容に隔たりがあったり、思っていた内容と違ったりしてしまうということが起こりがちです。
海外でも安かろう悪かろうという認識があるので、値段が安いということはそれなりの理由があると考えた方がよいでしょう。
どうしても値段にこだわるという場合は、サービス内容を良く確認することが必要です。
コミュニケーションがスムーズに行われるか確認する
開発を進めていく上で、コミュニケーションがスムーズに行われるかという点は重要です。
遠隔地での開発は相談や連絡、報告に思ったよりも労力を取られるものですが、何よりスムーズなコミュニケーションが欠かせません。
メールを送ったのに24時間たっても返事が来ない、ということになると開発も思うように進みません。
開発先に問い合わせて対応の仕方を観察する
その会社がどんな対応をしているのか、実際に問い合わせてみるとよいでしょう。メールで会社宛てに質問をして、実際にどんな対応をしているのか確認します。
返事が遅い、対応が不明慮など問題がある場合は、実際に開発が始まってからも問題が出てくる可能性が高いでしょう。
このような開発先は避けた方がいいといえます。
オフショア開発を失敗させないためのまとめ




オフショア開発で失敗する要因は何と言っても、コミュニケーションの不足が一番に上げられます。
コミュニケーションの不足が理解不足を招き、重大なミスにつながる恐れがあります。言語や文化が違う相手と仕事をする場合は、習慣や国民性への理解、仕様やルールは明確に共有する必要があるでしょう。
特に初めてのオフショア開発を進める場合は、実績がある会社や自社のプロジェクトに合った開発先を選ぶことが大切です。
日本とは習慣や文化も違う国と取引をするので、ある程度寛容な態度も必要になってくるでしょう。
開発先に丸投げせず、丁寧なコミュニケーションと慎重に開発進捗をチェックする態度が求められるため、ある程度プロジェクト管理に工数を割く必要が出てくることは覚悟しておきましょう。
プロジェクト管理に工数をかけられないという方であれば、ある程度最初の要件定義だけ行ってあとは外注できる会社を探すのもおすすめです。
弊社でもWeb開発・マーケティング支援を行っており、受託から開発後の管理まで一貫した安心感のある開発が可能です。大手ITベンダー、大手Webディレクター2人体制でのプロジェクト管理を徹底しており、「当たり前品質」の高い価値提供が出来ます。
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