シェアリングエコノミーとは?概要・具体例から開発まで徹底解説
カーシェアや、スキルを持った人と求める人を結ぶようなサービスとして知られているシェアリングエコノミー。ここ数年、日本で急速に広まっているサービスです。サービスの範囲は多岐にわたり身近なものも多いので、あなたも使ったことがあるのではないでしょうか。
システム開発について、詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にして見てください!
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この記事ではシェアリングエコノミーの概要・具体例、開発について徹底解説します。ユーザーとして使いこなすことはもちろん、ビジネスのヒントにしてみてください。
目次
シェアリングエコノミーとは
シェアリングエコノミーの概要と具体例を紹介します。
シェアリングエコノミーの概要
シェアリングエコノミーとは従来のような、企業から消費者にサービスを提供するという形態ではありません。消費者同士でモノ、場所、スキル、時間などを提供、共有するという新しい経済の動きのことを指します(中には企業が所有するモノや資産を他の企業や消費者が必要な時だけ共有するサービスも存在します)。
シェアリングエコノミーはネットの普及で個人間の繋がりが容易になったことで急激に進化を遂げました。さらに、最小限しかモノを持たないミニマリストや、サステナブルを目指す再利用に注目した動きの後押しもあるでしょう。
よく似たサービスで、サブスクリプションが挙げられます。サブスクリプションは継続使用が前提で、月々定まった料金を支払うものです。対して、シェアリングエコノミーは必要な時だけ利用し、その都度料金を支払います。
事業者はプラットフォームの提供のみを行います。
シェアリングエコノミーの具体例
シェアリングエコノミーの具体例を紹介します。
ココナラ
URL:https://coconala.com/pages/about
ココナラは日本最大級のスキルシェアサイトです。スキルのカテゴリーは200以上で、デザインやサイト作成から子育て相談まで幅広く取り扱っています。
ミンネ
ミンネは日本最大級のハンドメイド専門シェアリングエコノミーです。アクセサリーや衣類、食品の取り扱いがあります。
Airbub
URL: Airbnbhttps://www.airbnb.jp/
Airbnb(エアビーアンドビー)は大手民泊仲介サービスです。部屋を有料で貸したいホストと部屋を借りたいゲストを繋ぎます。世界191か国もの物件が登録されていて、世界旅行にも役立ちます。
Uber
URL:https://www.uber.com/global/ja/sign-in/
Uberはアメリカ発祥の最大手ライドシェアリングサービスです。日本ではタクシーのみ利用可能ですが、アメリカでは一般ドライバーの配車も可能になっています。
UberEats
URL:ubereats.com
UberEatsはフードデリバリーサービスです。注文者、加盟店、デリバリーパートナーの3者を結び付けています。運営元はUberと同じUberTechnologiesで、ライドシェアがビジネスの柱でしたが、近年はフードデリバリーのほうが好調です。
READYFOR
READYFORは、日本で最初のクラウドファンディングのサービスです。クラウドファンディングとはネット上でやりたいことを発表し、広く資金を集める仕組みになります。
支援者にリターンのある「購入型」と、リターンのない「寄付型」が用意されています。発展途上国の支援などで社会貢献にも役立つでしょう。
CAMPFIRE
CAMPFIREはREADYFORと並んで、クラウドファンディング2大勢力と言われています。「購入型」のみの扱いとなり、企業の立ち上げ、書籍の出版など幅広く使われていてより身近です。
このようにシェアリングエコノミーは、個人間のスキル、モノ、空間、移動、資金の共有を可能にしています。
シェアリングエコノミーのメリット
急速に広まっているシェアリングエコノミーですが、具体的なメリットをチェックしていきましょう。
利用者にとってのメリット
シェアリングエコノミーの利用者側のメリットを見ていきます。
必要なものやサービスを必要な時に低価格で利用できる
シェアリングエコノミーでは基本的に仲介料がかからないので、企業からサービスを受けるときに比べて低価格で利用できます。また、必要な時だけピンポイントで利用することによって余計なものを持たないことができるのも人気の秘密でしょう。
決済が簡単
プラットフォームのルールによりますが、ほとんどがクレジットカードなど手間のかからない決済方法にしています。一旦プラットフォームが料金を預かり、サービスが無事提供されたのを確認して提供者に支払うので、安心して利用できます。
提供者にとってのメリット
シェアリングエコノミーの提供者側のメリットを見ていきます。
遊休資産の有効活用
保有しているけれども、今は使っていない資産を活かすことができます。例えば、車、別荘、仕事にはしていないけれど磨いたスキルなど。無駄にせず必要な人に提供して喜んでもらえるのは嬉しいですね。
初期費用がかからない
すでに保有しているモノやスキルを活用して提供するので、サービスによっては仕入れや材料費の必要がありません。
ビジネスとして成り立ちやすい
手数料のみで仲介料がかからず、需要があって共有できるものであればなんでも扱えるので、ビジネスとして成り立ちやすいといえます。また、難しい審査が少なく提供しやすいのも魅力です。
思いを形にできる
使っていない資産の中には思い入れの深いものも含まれています。手放すことなく必要な人に使ってもらい、収入にもなるのであれば良いですね。
また、スキルを習得したときは誰かの役に立てたいと感じていたけれど、本業で生かすことができなかった場合も、思いが叶ったといえるでしょう。クラウドファンディングでは、自分は思い描くだけで叶えることができなかった夢にも協力することができます。
シェアリングエコノミーのデメリット
シェアリングエコノミーのデメリットをチェックしていきます。
利用者にとってのデメリット
シェアリングエコノミーの利用者側のデメリットを見ていきます。
不特定多数とのトラブル
基本的に個人間のやり取りに任されます。サービスの質や倫理観に不安が出て、トラブルになることがあります。また、シェアしたモノが途中利用者によっては損された場合、次に使うことになっていた利用者ともトラブルになる事態があることを忘れてはいけません。
法律の整備が追いついていない
シェアリングエコノミーは新しいサービスなので、現状はグレーゾーンの事業やサービスも横行しています。法整備後に急に使っているサービスが打ち切られる可能性もあるでしょう。
提供者にとってのデメリット
シェアリングエコノミーの提供者側のデメリットを見ていきます。
不特定多数とのトラブル
個人間のすれ違いによるトラブルの他に、盗難・転売という危険もあるので、相互評価制度や、独自の保障ルールなどを設けて安全性を上げていく必要があります。
保険・保障制度が追いついていない
シェアリングエコノミーは新しいサービスなので、既存の保険や保障が使えない場合があります。現状は自己責任の範囲ですが、徐々にシェアリングサービス向けの保険商品や保障制度が出てきているので負担は軽減していくでしょう。
法律の整備が追いついていない
現状はシェアリングエコノミーに関する法律はほとんどないので、今後、既存事業者との対立や利害を調整する法律が出てくるでしょう。
弁護士や税理士などの業務独占資格所有者、不動産鑑定士や医師はシェアリングサービスに従事することを各々の界隈の法律で禁じられていますので、注意してください。
シェアリングエコノミー開発の流れ
シェアリングエコノミー開発の流れを見ていきましょう。
1.要件定義
開発の前段階で、要求をまとめ、具体的な進め方を決めます。以下のようなポイントをしっかり決めていくことで開発がスムーズに進みます。
- 開発する目的と理由
- ユーザーのイメージ
- サービスの基本コンセプト
- 具体的な機能
- サービスを利用することでユーザーが体験できること
- 収益計画
2.設計
設計には外部設計と内部設計があります。
外部設計
要件定義した機能や性能、条件などシステムの基本となる設計をします。ユーザー画面、テキストエリアやボタン、デザインなどのユーザーから見える範囲の設計を行う段階です。全体の構成、フレームワークや使用する言語も設定されます。
内部設計
外部設計をもとに、システム内部の動作や機能、データの流れやデータの保存が滞りなく作動するように設計します。ユーザーからは見えない範囲の設定です。
3.開発
設計に基づきエンジニアが開発します。
4.テスト・リリース
まず、外部設計、内部設計それぞれに正常に作動するかテストします。
徐々に複数のシステムを結合して機能が条件下で作動するかテストし、最後にすべてのプログラムが正常に作動してサービス提供できるようになったらリリースです。
テスト中にエラーが出て修正が必要な場合も出てくるので、テストには余裕を持って期間を設けましょう。
シェアリングエコノミーに求められる機能
シェアリングエコノミーを開発するにあたって、搭載しておきたい機能をまとめました。
ログイン機能 | 情報漏洩などを防ぐためのセキュリティを担っています。 |
メッセージ機能 | 提供者と利用者が直接やり取りをして提供や料金設定がおこなわれます。 |
レビュー機能 | 相互に評価することで、提供物の質の向上やサービスの安全性が保持になります。 |
案件管理機能 | 案件の公開や、提供者と利用者のやり取りの把握に必要です。 |
案件検索機能 | 必要としている提供物を探すことができます。 |
他アプリ連動機能 | 他のアプリと連動することでログインや決済をまとめることができます。 |
マップ機能 | 必要としている案件がどの場所で提供されるのか確認できます。距離や移動時間などの割りだしにも使われます。 |
決済機能 | サービスの決済がスムーズに行われるため必須の機能です。 |
これらは基本機能で、扱う案件によっては友達機能や、お気に入り機能などのオリジナル機能をつけることで他のサービスと差別化することもができます。
シェアリングエコノミーの開発費用目安
シェアリングエコノミー開発の費用の目安は300万円~です。さらにコンサル、動画掲載、個別コンテンツ、多言語対応機能をつけると500~600万円ほどかかります。
その他シェアリングエコノミーを運用しようとした場合、サーバーの運用管理費用に月3万円~と、ドメイン取得・維持費用に年1万円~(サーバーやドメインによって価格変動がある)が別にかかってくるので、予算に組み込んでおきましょう。
マッチングアプリの開発費用も気になる方はこちらの記事も合わせてご覧ください。
まとめ
シェアリングエコノミーはネットの普及とともに急激に我々の生活に浸透しつつあります。遊休資産を使うことができ、ピンポイントに低価格で利用できることも魅力で、今後も発展していくでしょう。
現在は法律や保障の整備が追い付いていない部分もあるので、今後の動向も見ながら利用したりビジネスチャンスとして活かしたりしていきましょう。