ローコード開発のテストを自動化！目的やおすすめツール5選を解説！
ツールの開発を進める際に、テストは必須の工程です。テストを行うことでツールの動作性や使用感を確かめることができ、バグなどの不具合をリリース前に防止できます。
特にローコード開発では、テスト工程を自動化できるツールもあり、業務効率の改善に活用することが可能です。この記事では、ローコード開発におけるテストについて、特徴や目的、課題を解説します。テストにおすすめのローコードツールも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ローコード開発におけるテストとは？
ローコード開発におけるテストとは、ツールを用いた開発を進めるなかで、リリース前にアプリやシステムの動作を確かめる工程です。
テストを行うことで、リリース前にアプリの動作性や使用感を確かめられます。また、見つけた不具合を修正することで、ユーザーから不満が出るのを未然に防ぐことが可能です。
コーディングを用いた従来のアプリ・システムの開発では、テストにかなりの人出が必要でした。しかし、ローコード開発ではツールにテスト機能が実装されているため、テストを自動化できます。
ローコード開発でテストする目的
ローコード開発でテストを行う目的は以下の通りです。
- テスト工程の一部を自動化する
- 下流工程の作業を減らす
- 品質を管理する
これらの目的を意識してテストを行うことで、より効果的なテストを行えます。
テスト工程の一部を自動化する
テスト工程では、さまざまなケースを想定してアプリ・システムの不具合をチェックします。従来は、人手のかかるうえ、不具合が見つかった場合は修正・再テスト必須の工程でした。
しかし、ローコード開発ではテストケースの整合性をとり、単体テスト・全体テストを自動化できるため人手を省けます。テスト設計や結果もわかりやすく表示されるため、不具合の修正もしやすいです。
下流工程の作業を減らす
ローコード開発の強みは、従来のコーディングよりも短期間で開発を終わらせられる点です。
コーディングの問題点は、複雑な開発を行うためにエンジニアやプログラマーが時間をかけること。開発時間が長くなることで、テスト作業などの下流工程の負担も大きくなっていました。
しかし、ローコード開発ツールの中には、基本情報を登録するだけで開発できるアプリ・システムも存在します。上流の作業工程を簡略化できれば、下流工程も同じく作業を減らせるのです。
下流工程の作業を減らせれば、全体の開発時間を短縮できます。また、コストも抑えられ、エンジニア人材でなくとも開発に関われるので、業務効率化に効果的です。
品質を管理する
品質の管理は、レビューとドキュメント修正を繰り返すのが一般的です。しかし、ドキュメントを用いた品質管理は精度を高めなければ、さまざまなレビューを正しく反映させられません。また、レビューをくり返すと、レビュー自体の管理も必要になっていました。
しかし、ローコード開発ではプラットフォームの機能によって品質管理がある程度されており、レビューやドキュメントも最小限に抑えられます。
ローコード開発のテストにおける課題
ローコード開発のテスト工程では以下の課題が存在します。
- 開発における品質管理
- テストにかけるリソース不足
- テストケースの作り直し
- アップデートによるテストケースの肥大化
ローコード開発テストでは、上記の点に注意しましょう。
開発における品質管理
ローコード開発のテスト工程の目的は、アプリやシステムの品質を確認することです。ユーザー目線で使いやすさやわかりやすさを意識することで、より高品質なサービスを提供できます。
逆に、漠然とテストを行うと、ユーザーに不満を持たれる原因になるでしょう。ローコード開発は工程を少なくでき、テストも一部を自動化できますが、ユーザー目線を意識して行う必要があります。
テストにかけるリソース不足
ローコード開発ではテストの一部自動化をできるとはいえ、人材リソースも必要です。状況に合わせて人が手を加えて、アプリやシステムをより高品質にします。
また、単体テストや結合テストの作成にも人手はかかります。開発には納期があり、逆算してスケジュールを立てるため、リソース不足がないよう事前調整が必須です。
テストケースの作り直し
1つの会社で複数のアプリやシステムを開発する場合、個別にテストケースを作っては非効率的です。特に、同系統のアプリを複数開発する場合、似たテストケースを作り直す意味がありません。
ローコード開発は短時間で終わらせられるとはいえ、テストケースをアプリやシステムごとに作り直すのは手間です。テストケースの作り直しは、最小限に抑えましょう。
アップデートによるテストケースの肥大化
アプリやシステムは長期間使っていると、アップデートをします。アップデートを重ねると、様々な機能が実装されていくため、テストケースもどんどん増えていくのです。
テストケースが肥大化すると、確認事項が増えてしまい、アプリやシステムを管理しにくくなります。テストケースの肥大化を防ぐには、必要に応じて機能を別々のアプリやシステムにするのが重要です。
テストに使えるローコード開発ツール5選
ローコード開発のテスト工程は自動化できますが、それは利用するプラットフォームやツールの機能に依存します。
ここからは、ローコード開発のテストに使えるツールを以下の5つに絞って紹介します。
- VALTES
- 楽々Framework3
- T-DASH
- mabl
- OutSystems
それぞれ解説するのでご覧ください。
VALTES
VALTESはスピードが重視されるローコード開発において、品質を確保しながらイメージ通りの開発が可能です。
テスト工程においては機能性、信頼性、使用性、効率性、保守性、移植性の6つの要素を重視して戦略を組み立てます。コーディング後の単体テストから、ユーザー受入テストまで一貫して行えるの点も強みです。
多くの実績があり、年間2,100以上のプロジェクトの検証をしており、幅広く企業に導入されています。
楽々Framework3
楽々Framework3は、テーブル・テストデータを簡単に生成でき、ドラッグ&ドロップの簡単操作で開発を進められるローコード開発ツールです。
単体テストにおける生産性向上も可能で、RakStudioでプログラムの機能を網羅したテストケースを自動生成します。設計情報からテストケースを作成し、テストを自動で実行するためのスクリプトも生成できるので、リソースを大幅に省けるのが強みです。
テストケースの確認もエクセルでできるため、専門知識がない人でも一目で確認できます。
T-DASH
T-DASHはwebアプリケーションのテストを、コーディングなしで自動的に行えるツールです。PCにインストールするだけで利用開始できるので、導入時の負担は少なくできます。
コーディングが必要なく、日本語をベースにマウス操作とテキストの打ち込みだけで操作を進められるので、誰でも簡単にテストを実行可能です。面倒な設定をすることなく、自動的にテストをできるので、初心者にも使いやすいツールと言えます。
お試しの無料プランもあるので、初めてツールを使ったテストを行う場合でも、気軽に試せるツールです。
mabl
mablはクラウドでテストを実行できるので、簡単に導入可能です。テストケースをAIが分析し、修復へ変化の通知を自動的に行ってくれます。テストケースの作り直しなど、リソースを割かなければならない原因を事前に減らせるツールです。
対応しているテストはメールやクロスブラウザなど多様であり、テスト結果も様々な観点から確認できます。専門知識のない人材であっても、簡単な操作でテストを実行できるだけでなく、エンジニアなどはより深く機能を活用できるので、幅広い人材に利用してもらえるツールです。
OutSystems
OutSystemsはテスト段階で、異なるチャンネルでの機能とUXを保証します。テストの結果を知ってからのフィードバックと修正をできるので、開発時間を短縮可能です。
OutSystemsはテストだけでなく、アプリやシステムのデザインからリリース後の保守・運用まで一貫して行えるので、開発基盤としても運用できます。システムの拡張や高速開発、連携と様々な面に優れているシステムです。
操作性も優れており、見やすいデザインのUIをコーディングなしで利用できます。作業効率化・品質管理もワンクリックで行えて、変更時の影響分析もリアルタイムで実行可能です。
まとめ
ここまでローコード開発のテストについて、目的やテスト時の課題、おすすめのツール5選を解説しました。ローコード開発は従来のコーディングを用いた開発よりも、短時間かつ簡単に行えます。エンジニア人材でなくとも行えるため、人材が不足しがちなスタートアップでも利用可能です。
また、ローコード開発ツールには自動テスト機能を実装しているものも複数あります。様々なテストケースの作成や結果の分析にリソースを割かなくても、アプリやシステムの評価を客観的に確認可能です。
また、長期にわたってローコード開発を行っていきたい人は、「【2022最新】ローコード開発の将来性と需要は？必要な知識を解説」をご覧ください。ローコード開発の将来性について、詳しく知ることができます。
