【相場】システム開発の費用相場ってどのくらい?妥当性の確認方法を徹底解説
システム開発にはどのくらい費用がかかるのか、見積もりの金額が正しいかわからなくて不安だ、、。そんなお悩みを抱えてはいませんか。今回、そんなお悩みを解決すべく、この記事では、「システム開発にかかる費用相場」、「システム開発費用の妥当性の確認ポイント」、「開発依頼する際の注意点」についてわかりやすく解説しています。知識がゼロの方でも理解できるように具体例も用意してありますのでご安心ください。
また、『システム開発』の詳細についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事が参考になります。
①【初心者必読】システム開発系の会社の種類とそのメリット・デメリットについて解説!
②Webアプリとは? 仕組みと作り方を解説!
目次
システム開発にかかる費用相場
システム開発における平均相場は、約233万円ほどです。高いなと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらの値はあくまで平均値です。費用は、開発規模によって大きく異なります。小規模の開発であると最低20万円。中規模の開発であると最低130万円ほど。大規模の開発だと最低400万円は必要でしょう。
しかし、自分が作りたいシステムがどの程度の規模なのかそもそもわからないという方もいらっしゃるかもしれません。その場合、シミュレーターを使ってみると良いでしょう。ざっくりとした情報からでも費用を概算できます。
とはいうものの、開発費用を見積もるのは非常に難しいものです。システムを開発するには、まず開発者とヒヤリングを繰り返してゴールの共通認識をすり合わせなければなりません。その段階で概算見積もりを確定させます。
なぜ概算という表現をしているのかといいますと、実際に開発をすすめていくうちに見積もりの時点で費用を出しても実費用と大きくずれてしまうことが多いためです。ズレが生じてしまうのは、開発していくうちにシステム要件に変更がかかったり、工数の見積もりが不適切であったりすることがあるからです。見積もれたとしても、変動があることを頭に入れておきましょう。
アプリ開発の費用感について知りたい方は、アプリ開発シュミレーションを使ってみましょう。
システム開発の見積方法3選
システム開発の見積もりは複雑です。上記でも解説したとおり、開発を希望するシステムの内容によって、見積金額は大きく変動します。また、同じシステム開発の見積もりでも、開発会社によって金額が異なります。
難しくてよくわからないと、開発を依頼する会社に丸投げしてしまう気持ちもわかりますが、この章を読めば、システム開発の見積もりの基本について知識を身に着け、受け手に回らなくて済みます。システム開発の依頼を考えている場合は、ぜひ参考にしてみて下さい。
トップダウン
トップダウンとはかんたんにいうと、『過去の開発事例と比較する』見積方法です。他の見積方法に比べて簡単に費用を見積れます。
過去の事例や経験から工数を予測するため、感覚による部分が大きいという特徴があります。ゆえに、見積もりのズレが起きやすくなってしまいます。見積もる方がベテランであれば、素早く、正確に見積もることが可能ですが、経験が浅いエンジニアにはこの方法で正確に見積もることは難しいでしょう。
おすすめは、開発会社の実績と開発担当者の経歴を確認することです。トップダウン法で正確に見積もるためには、何より現場での経験が大切。どのくらい場数を踏んでいるのかHPなどから確かめてみましょう。
ボトムアップ
ボトムアップ方式はかんたんにいうと、『各工程で必要な工数から費用を算出し、合算していく』見積方法です。
ボトムアップの見積もりでは、それぞれの開発担当にその機能が何日できるかを決めてもらい、見積もることになるため、見積もりの精度が高くなりやすい傾向にあります。ただ、ボトムアップを使った合算方式だと、クライアントが想定している予算を超えてしまうことが一般的です。これは、お客様の目線からでは見えない費用が発生してしまうためです。ただシステムの機能やセキュリティを実現するために必要なコストである場合がほとんどです。その部分は、見積担当の方と本当に必要なのか依頼する会社と話し合った方が良いでしょう。
ボトムアップは、機能単位で計算したり、WBSで工数を算出したりする手法があります。WBSとは、作業を最小単位まで分解することです。分解することによって目に見えなかった「気づき」が促進され,抜けや漏れがなくなるというメリットがあります。
デメリットは、工数を正しく探り出す必要があること、そのためには開発をある程度進める必要があります。つまり、最初からボトムアップで見積もることは不可能なのです。ゆえに概算の段階ではあまり使われません。受注が決まり、開発がすすむにつれ、効力を発揮します。
FP法
FP法とは、かんたんにいうと『機能数×ポイント』の見積方法です。FP法とは「ファンクションポイント法」の略です。イメージとしてはお買い物です。Aに分類される機能は10万円、Bに分類される機能は20万円、Cに分類される機能は30万円だったとします。
Aを1個、Bを2個、Cを3個、選択した場合、
10万円×1個+20万円×2個+30万円×3個=140万円と見積もれます。これがファンクションポイント法です。実際は値段ではなくポイントが使われますが、今回はわかりやすくするために値段を使いました。最終的には金額に落とし込んでいくことになるので、結果としては同じです。
機能ごとにポイントが分類されているので、どこにコストが掛かりやすいか把握しやすいことがメリットです。つまり、余分なコストがどこにあるのか把握しやすくなります。
システム開発費用の妥当性の確認ポイント5つ
見積もりを終えた後、その金額に妥当性はあるのか気になるものです。低く見積もられていれば、その後の支払いは多くなってしまいますし、多く見積もられていた場合は、相場より多く取られていることになります。そのような事態を未然に防ぐべく、システム開発費用の妥当性を確認するための5つのポイントについて解説していきます。
作業範囲
何をどこまでするのか作業範囲を明確にしておきましょう。なぜ作業範囲を正確に把握することが大切なのか。それは、正しい見積もりのために必要だからです。例えば、作業範囲を狭く捉えていた場合、開発を進めていくうちにここも必要だった、あそこも必要だったという事態に陥ってしまいます。すると、概算の段階との乖離が酷くなってしまいますよね。
ただでさえ、開発を進めていく上でコストはどんどん増えていくのに、さらにプラスでコストがかかってきては予算が足りるのか分からなくなってしまいます。
では、どうすれば作業範囲を正確に把握できるのか。結論、関係者全員と共通認識をもって作業範囲を決定し、それらを可視化することです。ポイントはできるだけ定量化して表現することです。
システム開発に疎い方であっても、具体的な数字に落とし込むことでより具体的に作業範囲をイメージできます。ITの世界でも達成目標の基準値を明確に文書化することは奨励されており、実際にプロジェクト管理の世界標準として知られるPMBOKにもそのことが記載されています。
正しく工数を算出するには、最終的なシステムのイメージを正確に描くことが重要です。開発を進めていくにあたりヒヤリングが行われると思いますが、これは依頼者の頭の中にあるからイメージをを現実的な要求・要件として分解するために行っています。
つまり、依頼する側のイメージが曖昧であれば、必然的に工数も曖昧になってしまいます。どのようなシステムを求めているのか明確にイメージし、それをどう伝えるのか考えてみましょう。
初期費用
初期費用とはかんたんにいうと、『最初に必要になるコストのこと』です。具体的には、必要な製品の購入や配線、利用者のための操作説明などのコストが該当します。システム開発の場合、これらに加えて、設計や開発、製造、テストなどにかかる費用も含まれることになります。
これらはシステム開発を進めていく上で必ず必要となってくる部分です。希望のシステムを開発する上で削りたくても削るわけにはいかないため、初期段階に何が必要か、開発先に問い合わせてみましょう。
運用費用
運用費用とは、かんたんいうと『開発終了後、システムを継続するためにかかる費用』です。これは見積もりの段階で明示されることはあまりありませんが、必要な概念です。なぜ必要なのか理由は2つあります。
まず1つ目から解説します。ひと昔前まではシステムは作ったら終わりでした。しかし、近年、技術が発達してきたことにより、システムを1から取り替えるのではなく、運用・保守することで変化に対応させています。ゆえに運用費用が必要になるのです。
2つ目の理由は、システムがビジネスの核となってきているからです。以前のシステム導入の主な目的は業務の効率化でした。仮に運用に失敗してもそこまでの影響はなかったのですが、今やシステムがビジネスに深く結び付いている時代。システムが止まってしまえば、ビジネス機会の喪失、金銭的な損害をお客様に与えてしまいます。
ゆえに運用は欠かせないのです。見積もりの段階でどの程度必要になるのか把握していない場合が多いので気をつけましょう。
リスク
この場合のリスクというのは『修正にかかる費用』についてのリスクことを指します。
システム開発は要件定義をして、開発をすすめていくわけですが、システムを開発している途中で予期せぬトラブルが起きたり、修正の依頼を出す場合があります。その修正に追加費用がかかってしまうのもよくある話です。
他にもいろいろと修正する部分というのは出てきます。リスクに対する費用を除外されていては、正確な見積もりはできません。修正を加味した追加費用に含まれているか確認しましょう。
工数
工数とはかんたんにいうと『作業時間』です。何にどのくらいかかるのか把握する際に使われます。
なぜ見積もりにおいて工数が大切なのか。それは、工数を軸に見積もりが成り立っており、また、中でも最もコストがかかるのが人件費と特に繋がりがあるからです。人件費は工数をもとに算出されるため、工数にブレが生じてしまうと正確な見積もりができなくなってしまいます。
システム開発の費用を抑えるなら開発方法の見直しが必要
システム開発の費用をなるべく抑えたい場合は、開発方法に注目することがポイントです。ノーコード開発を活用している会社の場合、費用が抑えられる傾向にあります。
そもそも「ノーコード」とはプログラミング言語を使用せずにシステム開発が可能なツールのことです。費用面のメリットだけでなく、運用のしやすさなどにも魅力があります。
ノーコード開発のメリット①プログラミング開発に比べて開発費用が抑えられる
ノーコード開発は複雑なコーディングが必要なく、ドラッグ&ドロップで手軽に開発できます。プログラミング開発に比べて作業にかかる工数が少ないため、人件費が抑えられる点がメリットです。
実際、ノーコードを活用することで、プログラミング開発の1/3程度の期間で開発が可能です。そのため、外注する場合でも自社で開発する場合でもコスト・工数を削減できるでしょう。
ノーコード開発のメリット②システムのバグやエラーが少ない
ノーコードは複雑なコーディングが必要ないため、開発時にバグやエラーが発生するリスクを抑えられます。万が一ミスがあった場合でも、ドラッグ&ドロップですぐ直せるため、修正が容易です。
バグやエラーが少ないということは、テストや検証にかかる時間を抑えられます。検証の時間を省くことで、結果的にリリースまでの期間が短くなるでしょう。
ノーコード開発のメリット③システムの改善も手軽に行える
ノーコード開発やバグやエラーの修正だけでなく、デザインの変更や機能の改善なども手軽に行えます。修正作業はドラッグ&ドロップで対応可能なため、手軽に変更を加えやすいでしょう。
特に、イメージが完全に固まっていない状態で開発した場合でも、運用しながら必要に応じて改善できる点がメリットです。特別なスキルが必要ないため、エンジニア以外でも改善でき、より使いやすいシステムとなるでしょう。
ノーコードを活用したシステム開発は「Swooo」にお任せください!
Swoooは、bubble Group, Inc.の正式エージェンシーとして認定されているノーコード受託開発会社です。bubbleをはじめとしたさまざまなノーコードツールでのシステム開発に対応しています。
開発にノーコードツールを用いているため、費用・工数を従来の1/3程度に抑えられる点が特徴。また、ノーコードで不足する部分はAPIの追加やJavaScriptの記述が可能なため、柔軟性も兼ね備えております。
また、費用が気になるという方は、入力から最短数分で目安がわかる「見積もりシミュレーション」も用意しております。
見積もりだけでも取りたい方は、ぜひご検討ください。
システム開発を依頼する時の注意点3つ
システム開発の費用相場や見積方法、妥当なのか確認するポイントについて解説してきました。このあとは依頼してみるという段階です。依頼する際にも注意すべきポイントが3つあります。
複数社に見積もりを依頼してみる
上記では、費用相場について解説しましたが、相場というマクロな視点では、大まかな費用感を掴むには最適ですが、実際に開発を依頼するとなると、個々の会社に目を向けなければなりません。もっとミクロな視点が必要です。
その場合、役に立つのが、複数社に見積もりを依頼することです。イメージとしては、引越しです。どこの業者が安いのか比較しますよね。その感覚に似ています。費用を比較する以外にもポイントがあります。
それは、開発を依頼する会社の強みや特徴を知ることです。他の会社の見積もりと比較して、納期が早いのであれば、スピード開発に強みがありますし、見積もり内容が綿密であれば、計画性に強みがあると判断する材料になります。見積もりを出す際は複数社にしましょう。
システムのイメージが明確になっているか
依頼をするための前段階として、完成したシステムのイメージを明確にしておく必要があります。先ほど、見積もりを出してもらうには複数社がおすすめだと記述しましたが、見積もりを出してもらう前にはヒヤリングが行われます。
ヒヤリングをしていくと、意外にも自分のイメージが曖昧であったことに気づくでしょう。見積もりを依頼するたびにシステムのイメージが変わってしまっては正確な見積もりは出せませんし、比較も難しくなってしまいます。依頼する前には、システムの完成イメージをできるだけ明確にしておきましょう。
開発することが目的ではない
システムを見積もり・開発してもらうことは、あくまでも手段であり、目的ではありません。本来、システムをなぜ開発しようと思ったのかという目的を常に頭の中に入れておく必要があります。
ついつい、コストに目がいってしまうと安さに意識が持っていかれてしまいがちです。そうなると、本来の目的を果たせなくなってしまいます。見積もりから開発までの期間が長くなると、どうしても目的を見失ってしまう傾向にあります。そもそも何のためにシステムを開発しようとしているのか忘れないようにしましょう。
開発費用が安価なシステム開発会社を紹介!
「システム開発を外部に依頼したいけれど、どの会社の費用が安いかわからない」という方向けに、安価に依頼可能な会社を紹介します。
ご紹介する会社では「パッケージ開発」や「オフショア開発」を活用し費用を抑えているため、見積もりを取る会社を選ぶ際に参考にしてください。
他にも、ノーコード開発を活用している会社も費用が抑えられます。費用を抑えたい方は開発方法に着目するとよいでしょう。
株式会社ソースリンク
株式会社ソースリンクはマイクロソフト製品を用いて業務システムの開発を行う会社です。マイクロソフト社のPower Platformの一部である「Power Apps」を用いてパッケージ開発を行うため、費用を大幅に抑えられます。
また、開発する業務システムは、Microsoft 365との連携が可能になるため、使いやさも魅力です。さらに、年間で50以上の業務アプリを開発しているため、ユーザーが抱える悩みや課題に寄り添ったものを開発できます。
株式会社サテライトオフィス・ベトナム
株式会社サテライトオフィス・ベトナムは、ベトナムでのオフショア開発&アジャイル開発を行っている会社です。海外で開発を行うことで国内よりも人件費等が抑えられるため、費用が安くなる点がメリットです。具体的には、日本に比べて1/3〜1/4程度の人件費に抑えられます。
また、海外での開発とはなりますが、ベトナムと日本の時差は約2時間であり、ミーティングなどにも対応しやすい点がメリットです。なるべく安く開発したい場合はオフショア開発も選択肢の1つでしょう。
株式会社ケネス
株式会社ケネスは物流システムの開発やスマートフォンアプリ開発など、さまざまな規模のシステム開発が可能です。中国を拠点とするオフショア開発にも対応しているため、約1/3程度のコスト削減が可能なメリットがあります。
また、中国のオフショア開発は、他の国に比べて日本のビジネス感覚に比較的優れています。そのため、コストを抑えながら、自社のニーズにあったシステムを開発できるでしょう。
システム開発の費用相場ってどのくらい?妥当性の確認方法を徹底解説 まとめ
システム開発の費用相場、見積方法やその妥当性について、依頼する前に注意すべきポイントについて解説してきました。この順番にしたのは、実際に開発を依頼するとなったとき、必要になるであろう知識と段階をマッチングさせたかったからです。
また、ノーコード開発の活用など、開発方法を見直すことで、費用が抑えられる場合もあります。
実際に見積もりを出すときや費用を比較する際に、ぜひ参考にしてください。