ノーコード・カオスマップから読み解く!各分野のおすすめアプリを紹介!
近年ではさまざまなノーコードアプリが利用できるようになってきました。国内のみならず海外企業も参戦してきて、年々市場規模は増加してきています。
しかし、便利になってきている一方で無数にあるノーコードアプリのなかでは、どのアプリがおすすめなのか分からなくってきていることも事実です。
そこで、ノーコードアプリのカオスマップ(業界地図)が登場しました。ノーコード・カオスマップを利用すれば、各業界のおすすめツールが把握できます。
今回の記事ではそんなノーコード・カオスマップのなかでも、各業界のおすすめアプリをいくつか紹介します。
目次
ノーコード・カオスマップについて
WebサイトやECサイトの業務効率を高めるためのアプリケーション開発が、ノーコードでできるようになってきた現代。特に近年では人口減少による働き手の不足によって、ノーコードアプリによる業務効率の改善は急務です。
しかし、DX化に取り組みたいものの、無数にあるノーコードツールはどのアプリを利用すればいいのか判断を鈍らせます。
そこで、登場したのがノーコード・カオスマップでした。ノーコード・カオスマップとは、一般社団法人NoCoders Japan協会が作成しているノーコードアプリにおける業界地図のことです。
ノーコード(ローコード)市場でサービスを提供している企業を一覧化することで、ノーコード市場の全体像を把握しやすくします。すべてのアプリを掲載しているわけではありませんが、おすすめのアプリを網羅しているので、市場の全体像の把握には役立つでしょう。
各分野のおすすめノーコードアプリは?
ノーコード・カオスマップに掲載されている、ノーコード(ローコード)ツールの分野は11種類です。それぞれの分野でおすすめのアプリを紹介するので、サービスを導入する際の参考にしてください。
ビジネスアプリ
2021年12月版のノーコード・カオスマップでは、ビジネスアプリでおすすめのアプリは37種類でした。ここでは、37種類のなかからおすすめのアプリを3つ紹介します。
- Salesforce
- AppSheet
- Notion
Salesforce
SalesforceはアメリカのSalesforce.com社が提供している顧客管理アプリです。顧客管理機能やマーケティング支援などさまざまなサービスを利用できます。Salesforceで利用できるアプリの一例は以下の通りです。
Salesforceのアプリ | 特徴 |
---|---|
Sales Cloud | 顧客管理や営業支援のためのアプリ |
Pardot | B2B向けのマーケティング支援ツール |
Marketing Cloud | B2C向けのマーケティング支援ツール |
他にもさまざまなツールが用意されているため、Salesforceを導入するだけでマーケティング支援アプリがワンストップで利用できるのが特徴です。実際に、中小企業から大手企業まで15万もの企業で導入されていて、PayPalやJTBなどの名の知れた企業も導入しています。
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AppSheet
AppSheetとは、プログラミングの知識がない人でも高性能なアプリを開発できるアプリです。Google社が提供しているノーコードアプリではあるものの、あらゆるデータソースにアクセス可能であるため、Google以外のデータソースにも対応しています。
AppSheetでは以下の3ステップで簡単にアプリが作成できます。
- データの接続…AWSやSalesforceなどのデータを取り込む
- AppSheet上でアプリを編集…感覚的な操作で利用しやすい
- アプリをリリース…UIを確認しながらの編集も可能
基本的なアプリであれば簡単に作成できるので、プログラミング知識がない人におすすめです。
AppSheetの公式サイトはこちら
Notion
Notionはプロジェクト管理やスケジュール管理、ドキュメンテーション機能なども備わったオールインワン・ワークスペースアプリです。
そのため、業務ごとに別々の管理アプリを利用する必要がありません。従来の属人化しやすかった管理業務も、Notionであれば誰でもできるようになります。
Notionの公式サイトはこちら
Webサイト
ノーコード・カオスマップでは、Webサイト制作における分野で19種類のサービスが掲載されています。ここでは紹介されているサービスのなかからおすすめのサービスを2つ紹介します。
- WordPress
- ペライチ
WordPress
Web制作に関わる人であれば、一度は聞いたことはあるであろうWordPress。プログラミング知識がなくても、Webサイトを制作できてしまいます。
なんと言っても感覚的な操作でページを構築できてしまうのが魅力的で、Webサイトの43%がWordPressで構築されているようです。
簡単な操作性でありながらもさまざまなデザインテーマがあるため、独自性の高いWebサイトを構築できます。
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ペライチ
ペライチはたったの3ステップでホームページが作成できるノーコードアプリです。誰でも簡単に予約システムの構築もできることから、あらゆる業種の人が利用しています。
目的にあわせてプランを選択できるので、手軽にサービスの予約フォームを作成したい人にはおすすめです。
ペライチの公式サイトはこちら
EC/D2C
EC/D2C分野でのおすすめノーコードアプリは以下の通りです。
- shopify
- BASE
shopify
shopifyは世界中の数百万にもわたる企業が利用しているECサイト制作アプリです。ネットショップの開業にあたって障壁となる「オムニチャネル」の管理も可能にしていて、さまざまな媒体をワンストップで管理できます。
料金としては月額29ドルの手軽なプランから、299ドルの本格的なプランまで選べるので、小規模から大規模な企業でも安心して利用できるのも特徴的です。
shopifyの公式サイトはこちら
BASE
BASEはネットショップ開設実績で4年連続No.1を獲得しているECサイト制作アプリです。すでに多くの業種の企業が利用していて、2022年4月時点で170万ものショップが開設されています。
BASEの公式サイトはこちら
モバイルアプリ
モバイルアプリの開発でおすすめなノーコードアプリは以下の2つです。
- Adalo
- yappli
Adalo
Adaloは2018年からアメリカでリリースされたノーコードアプリです。直感的なUIで手軽にアプリが制作できることから、プログラミングの知識がなくても簡単にアプリが制作できてしまいます。
無料プランもあるので、まずは自分に適しているかどうか気軽に判断できるのも特徴的です。
Adaloの公式サイトはこちら
yappli
yappliはアプリ開発からアプリの分析までオールインワンで提供しているノーコードアプリです。LEVI’SやYAMAHA、UNDER ARMOURなどの大手企業も利用しているアプリで、導入実績は400社以上を超えます。
プログラミング不要でiOSやAndroid対応のアプリを作れたり、40種類以上の機能を利用できたりするのが特徴的です。
yappliの公式サイトはこちら
顧客管理
顧客管理分野ではチャットボットアプリと、プラットフォーム構築アプリが紹介されていました。ここでは、それぞれおすすめのノーコードアプリを1つずつ紹介します。
チャットボット
チャットボット分野のノーコードアプリでは、ChatPlusがおすすめです。ChatPlusは初期費用ゼロ円で利用できるAIチャットツールで、導入した企業のなかには売上が200%も増加した企業も存在します。
また、お問い合わせ業務の自動化によって80%ものコストを削減した実績もあり、企業にとっても効果を期待しやすいです。
ChatPlusの公式サイトはこちら
プラットフォーム
顧客管理のプラットフォームとしてはformrunがおすすめです。formrunはたったの30秒で顧客管理プラットフォームが開発できてしまい、本来のフォーム作成時間の90%近くの時間的コストを削減できます。
SlackやChatworkとの連携も可能で、問い合わせを即時に通知することも可能です。
formrunの公式サイトはこちら
業務自動化
業務自動化分野では、14種類ものサービスがノーコード・カオスマップに紹介されていました。ここでは紹介されているなかでも、業務効率化をオンラインで実現するintegromatを紹介します。
integromatは2021年の新規ユーザーが27万3,000人を記録していて、プラットフォーム自体の成長率も前年比で10.41%を記録したノーコードアプリです。
ノーコードによる自動化によって手作業を減らし、無駄な時間の削減が期待できるでしょう。
integromatの公式サイトはこちら
テスト自動化
テストの自動化分野ではAutifyがおすすめです。Autifyはアプリのソフトウェアテストを自動化してくれるノーコードアプリで、従来のテスト作成時間の短縮が狙えます。
最大10並列のクロスブラウジングテストも可能なので、複数のブラウザを1度のテストで同時に検証できるのも特徴的です。
Autifyの公式サイトはこちら
学習
学習分野ではNoCodeCampがおすすめです。NoCodeCampでは実社会で活用できるIT知識を身に付けられます。
プログラミングができる人は全人口の0.3%しかいないと言われているなか、ノーコードに特化した知識を身につけることで、IT分野を牽引するような人材の開発を目的としています。
NoCodeCampの公式サイトはこちら
IoT/AI
IoTやAI分野でおすすめのノーコードサービスはGravioです。Gravioはさまざまなデバイスとの連携を可能にするツールで、直感的な操作でIoTを利用できます。Gravioを構成するシステムは以下の通りです。
Gravioのサービス | 特徴 |
---|---|
Gravio Studio | Gravio HubKitの設定・管理に利用 |
Gravio HubKit | センサーデータの取得・管理に利用 |
Gravio Coordinator | Gravioを運用・管理するための専用サーバー |
Gravioの公式サイトはこちら
VR/AR/3D
VRやAR、3Dの分野でおすすめのノーコードアプリはRobloxです。Robloxはユーザー数が1億5,000万人以上を誇るゲームプラットフォームで、ゲームをプレイするのはもちろんのこと、オリジナルゲームの制作もできます。
ゲームタイトル数は5,000万本を超えていると言われていて、ノーコードで自由自在にゲームを構築できるのが魅力的です。
Robloxの公式サイトはこちら
受託開発/マッチング
受託開発やマッチングに関するノーコードアプリでおすすめなのはSwoooです。Swoooではコーディングによる開発が不要であるため、従来よりも低いコストでWebの受託開発ができます。
さらに、デザインさえ用意されていれば、たった1ヶ月でシステムがリリースできるのも特徴的です。予算シミュレーションは2分で完了するので、この機会に見積もりの請求だけでもしてみてください。
Swoooの公式サイトはこちら
ノーコードアプリの選び方
自分に合ったノーコードアプリを選ぶためにはいくつかコツがあります。それぞれ3つのコツを簡単に紹介するので参考にしてください。
利用目的に合わせる
ノーコードアプリと一言で言っても、さまざまな分野のアプリがあります。今回紹介した「ノーコード・カオスマップ」においても、11種類の分野に分かれていました。
そのため、利用目的にあわせたノーコードアプリを選択しないと、そもそもの目的が達成できません。
例えば、Webサイトをノーコードで構築したいのに、顧客管理分野のノーコードアプリを利用していては時間の無駄です。
あらかじめ成果物を決定したうえで、適切なノーコードアプリを選ぶようにしてください。
無料プランやトライアルがあるサービスを選ぶ
特定の分野に絞ったとしても、ノーコードアプリは多数存在します。そのため、アプリのUIによっては合う、合わないが当然発生するものです。
そこで、無駄な出費を抑えるためにも、まずは無料プランから利用してみましょう。無料プランで問題なさそうであれば、本プランに加入することも検討してみてください。
セキュリティ体制の確認
ノーコードアプリはコストが抑えられる一方で、セキュリティに関する懸念はぬぐいきれません。そのため、ノーコードアプリを利用する前にはどのようなセキュリティ対策を講じているのかを確認しましょう。
例えば、以下の項目は事前に確認しておくべきです。
- 認証機能
- アクセス制御
確認するにはそれなりに手間はかかりますが、自社のデータを守るためにも必ず確認するようにしてください。
まとめ
NoCoders Japan協会が発表している「ノーコード・カオスマップ」は、あらゆる分野のノーコードアプリを網羅的に掲載しています。自社に導入するノーコードアプリを選択するには便利なツールです。
以下のノーコードアプリでおすすめのアプリについて紹介している記事も参考にしながら、目的にあわせたノーコードアプリを導入できるようにしましょう。