【ノーコード】マッチングアプリ開発ならBubbleがおすすめ!作れる機能や実装コストを解説
新規事業や起業のアイデアとしてよく挙げられるのが「マッチングアプリ」です。
恋活・婚活向けの個人間のマッチングサービスが代表的ですが、昨今では
- 趣味で友人と繋がるマッチングアプリ
- 経営者やフリーランス同士のビジネスマッチング
- スポット人材のアウトソーシング
など、個人・ビジネス問わず様々な領域で多くのマッチングサービスが提供されています。
こうした高い汎用性・商業性の一方で、どんなアプリ開発においても大きな障壁となるのが「開発費用が高く、賄えない」「納品・修正に時間がかかりすぎて、改善が回せない」という懸念です。
しかし、ノーコード開発プラットフォームである Bubble を使えば、従来のようなコーディングせずに、早く安くマッチングアプリを構築することができます。
本記事では、Bubbleでマッチングアプリを開発する利点/注意点や、必要機能の整理、開発事例、開発コスト・納期の目安を網羅的に解説します。
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国内で初めてBubble公式認定開発者の資格を獲得し、日本で3社しかないBubble開発のSilver Agencyとして多くの企業様の開発支援を行ってまいりました。

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ノーコードツールbubble(バブル)とは?日本初の公式認定資格を持つSwoooが徹底解説!
目次
Bubbleでマッチングアプリは開発できる?結論と全体像
結論からいうと、Bubbleであれば、事業化可能な品質のマッチングアプリを構築することは十分に可能です。
Bubbleはドラッグ&ドロップでUIを設計し、視覚的・直感的な操作でデータベースやワークフロー(ビジネスロジック)を設計できるノーコードツールです。中でもWebアプリ、特にMVP〜中規模までのプロダクト開発に最も適しています。
しかしその一方で、「ネイティブアプリ専用(iOS/Android)」「数十万/百万ユーザー規模」「高度なマッチングアルゴリズム」など大規模・高度な仕様を前提とする場合には、Bubble単体での構築では困難や制約が出る可能性があります。
そのため、開発戦略としては「まずは小規模のWebアプリ開発で検証し、ユーザー反応を得ながら機能拡張やネイティブ化を検討する」というステップが現実的です。
ポイントを整理すると、以下の通りです。
- ユーザー登録 → 検索・フィルタ → マッチ・チャット → 決済・通知・通話・AI連携といった機能を、Bubble上で高速に構築可能
- ただし、パフォーマンス/スケーラビリティ/ネイティブアプリとしてのUI等の観点では従来開発に劣る可能性あり
- コスト・期間を抑えてMVP〜中規模プロダクトを早期にリリースするには非常に有力な選択肢
この後、具体的なメリット・デメリット、実装可能な機能、開発事例、コスト・納期と順に掘り下げていきましょう。
Bubbleで開発するメリット|低コスト・短期間で開発できる
特に新規事業やスタートアップの文脈では、時間と資金を最小化しながら、小回りよく仮説検証を回せるかどうかが極めて重要です。ノーコード開発プラットフォームである Bubble には、この点において明確な優位性があります。以下で、Bubble開発の主要なメリットを整理します。
開発スピードの向上
Bubble では、従来のコードベース開発と比べ、UI構築・データベース設計・ワークフロー(ビジネスロジック)構築が視覚的な操作で行えます。 
この操作性の高さにより、事業アイデアを形にして市場の反応を得るまでの時間を大幅に短縮できます。
開発要件によって短縮度合いは異なりますが、一般的には従来のプログラミング開発の半分から1/3程度のスピードで開発をすることが可能です。
新規事業では「早く出して検証する」戦略が功を奏すケースが非常に多いため、この点は非常に大きな価値があります。
実際に、数週間でプロトタイプを立ち上げ、急速な事業成長を果たした開発事例が国内外から多数紹介されています(詳細はこちら)。
開発コストの抑制
Web開発にかかるコストは、ほとんどが人件費で構成されます。
つまり、エンジニアやデザイナー、ディレクター、プロジェクトマネージャーなどの開発チームメンバーの稼働や工数が増えるほど、開発コストも嵩むことになります。
Bubbleでは先述の通り、開発スピードが従来の半分〜1/3程度に短縮されます。
開発スピードが短縮された分だけ、開発全工程の中で最も大きな比重を占めるフェーズである「実装」や「テスト・修正」におけるエンジニアやディレクターの稼働・技術工数も削減されることになります。
また、Bubbleでは開発者が個別にサーバーを用意する必要がなく、プラットフォームから提供されるクラウド型のサーバー上でアプリを構築・運用します。ホスティング・データベース・スケーリングの多くをプラットフォーム側が担ってくれるため、開発初期段階での資金投入リスクや維持費用も大きく軽減でき、これも開発コストの抑制につながっています。
これらの結果として、Bubble開発は従来の開発と比べて、費用面でも半分〜1/3程度に抑えることが可能です。
特に、マッチングアプリは新規事業案として選択されやすい事業でもあるため、競合・類似サービスがひしめく中で市場に好まれる独自性を打ち出す必要があります。しかし、どんなサービス・機能が好まれるのかは市場に出してみないと分からない一方で、従来の開発ではこうした試行錯誤に大きな開発コストが伴い、小回りが効かずに事業が停滞する場合が多くありました。
Bubbleを活用すれば、「まず市場に出して反応を見る」という戦略を取りやすくなり、これによって費用対効果よく検証・改善を回すことが可能となるでしょう。
非技術者/小規模チームでも取り組みやすい
Bubbleではビジュアルエディタ、ドラッグ&ドロップ操作による操作性の高さや、テンプレートやプラグインの豊富さにより、開発経験が浅いチームでも“動くもの”を自走で作れる可能性が高まります。 
エンジニアの雇用や外部委託には、人月100万円以上のコストが当たり前のように発生します。従来開発では、この費用を1年以上に渡って支払い続けなければいけない場合も多く、売上も小さく不安定な新規事業においてこれを乗り切る体力のある企業の方が少ないのが実情でしょう。
しかしBubbleを使えば、非エンジニアや少数チームであっても形になるアプリを、しかも短期間で開発しやすいため、資金的な障壁や人材不足によって事業が停滞するリスクを下げることができます。
外部サービス・APIとの連携が容易
マッチングアプリの収益化には、決済機能、通知機能、(ビデオ)通話機能、あるいは AI レコメンデーションなどの機能が鍵になります。これらの実装には外部サービス(StripeやZoom、ChatGPTなど)の連携で実現することが多いです。
Bubbleでは、特定のサービスに特化したプラグイン(APIキーを貼り付けるだけで連携が完了するものが多い)や、様々な外部ツールとのAPI連携が最小限のコード記述で可能となるAPI Connectorというプラグインが提供されており、こうした実装のハードルを下げてくれます。
これにより、「一から全機能を自社で構築」したり「外部サービスをプログラミングにより連携」したりするよりも圧倒的に早く、価値ある機能を設計することが可能です。
MVP+改善サイクルを回しやすい
スタートアップ/新規事業においては、完璧な仕様を一発で作り、ローンチすることはほぼ不可能です。それよりも「まず検証版を出して学び、改善し続ける」ことの方が重要であり、結果的に大きな価値を生む可能性が上がります。Bubble はこうした“素早く出して、改善を回す”サイクルに非常に適しています。 
例えば、ユーザーのマッチ率・継続利用率・チャット発生率・平均課金額といったKPIを早期に確認し、UI/UX改善を短いスパンで繰り返すことが、マッチングアプリの立ち上げ成功の鍵になります。
以上を踏まえると、Bubble を用いたマッチングアプリ開発では
- 短期間で仮説検証が可能
- 初期コスト、維持費用を抑えてリスクを低減できる
- 技術的な運用負荷を下げて事業そのものの運用・改善に集中できる
というメリットが存在します。起業・新規事業としてマッチングサービスを検討する際には、特に「まずWeb版で検証する」フェーズにおいて、Bubble は非常に有力な選択肢と言えるでしょう。
Bubbleで開発するデメリット|ネイティブアプリや大規模/高度な開発には不向き
Bubbleを用いたマッチングアプリ開発には先述のように明確なメリットがある一方で、ビジネスとして成功・拡大させるために考慮すべき制約・リスクも存在します。
ここでは主なBubble開発のデメリットを整理します。
ネイティブスマホアプリとしてのリリースには制約あり
Bubbleを使ってマッチングアプリを構築する際、Web/PWA形式には非常に適していますが、ネイティブアプリ(iOS/Android)としての展開ではいくつか確認すべき点があります。
前提として、Bubbleでもネイティブアプリの開発自体は可能 です。
従来は、Bubbleで作ったWebアプリ/PWAをApp StoreやGoogle Playストアに載せるためには、「Natively」「BDK」などの外部ツール(ラッパー形式のプラグイン)を活用する必要がありました。
また現在では、Bubble単体でもネイティブアプリを開発できる機能が公式に提供されています(β版)。
しかしながら、どの手法を選ぶにせよ、Bubbleによるネイティブアプリ開発が「Webアプリ版と同等レベルの品質・パフォーマンス・スケーラビリティ」を担保できるわけではないという懸念が残っています。例えばBubble社が公式に提供している開発フォーラム上でも「ネイティブアプリとしての機能(オフライン・高負荷・大量データ処理等)には課題がある」という声が存在します。
このため、マッチングアプリをWeb版→ネイティブ版へとスケールする計画で事業を起こす場合は、できる限り早期の段階からネイティブアプリ化に際して求める要件を明確にし、Bubbleで実現可能な範囲と質の限界を、あらかじめ見極めておくことが重要です。
複雑なアルゴリズム・大量のデータ処理には不向き
マッチングアプリでは「おすすめ相手を自動でレコメンド」「膨大なユーザーデータを元にユーザー同士の相性を計算し、数値化」「リアルタイムチャット+ビデオ通話での同時接続」というような仕様が出てきやすいですが、Bubbleにはそのような“高度・大規模な処理”をスムーズに行うための設計では限界が指摘されています。
実例として「検索結果数の上限」「レコード数の制限」「ワークフロー処理が5分までのタイムアウト」などが報告されています。 
また海外のBubbleユーザーからも「Bubble can struggle with heavy workflows, custom algorithms, and scaling.」(Bubbleでは重たいワークフローやカスタムアルゴリズム、スケーリングに難儀することがある)という声が上がっています。
したがって、将来的に数十万・数百万ユーザー規模を目指す、あるいはマッチングロジックをビッグデータに基づいて強化したい、などの要求がある場合には、Bubble単体の能力を超える可能性が高いため注意が必要です。
ただし、大規模データの処理や独自のアルゴリズム開発については、
- Elastic Searchのような外部の検索エンジンとBubble DBを連携する
- Difyとの連携でAIレコメンド機能を搭載する
などのツール連携により、実現できる可能性があります。
特にBubble × DifyによるAIアプリ開発の可能性については以下の記事で紹介していますので、こちらもぜひご一読ください。
Bubble × Difyがアツい!完全ノーコードでAI機能付きアプリを開発する方法を解説
Bubbleから移行後のサービス設計も考慮しておくことが推奨される
Bubbleでは先述のように、大規模のデータ処理や同時接続に耐えることが困難です。具体的には、同時接続数1万ユーザーを超えるような規模に成長を遂げたときにはBubbleから移行し、別の形にアプリを移行することが推奨されます。
この際に課題となるのがプラットフォーム依存です。
Bubble上で構築したアプリのコードはエクスポートができず、そのまま別のサーバへ移行することができません。 また、データベース(DB)についても、各データの抽出・出力は可能ですが、Bubbleで構築したDBをそのまま外部に移行することはできず、外部で同様の構造を持つDBを再構築し、その中にBubbleに格納されていたデータをインポートするような作業が必要となります。
Bubbleではそのプラットフォームの構造上、事業が軌道に乗り、大きく成長を遂げてきたタイミングでは卒業することが勧められます。ビジネス上、非常に重要な転換点となるポイントで躓いてしまうと、事業そのものが傾くという結果も招きかねません・
長期的かつ大規模な事業展開を見据えるのであれば、「Bubbleでまず形を作る」「そのあと専用コード/インフラに移行する」という戦略を計画的に設計し、いざその時がきた際に円滑にサービスを移行できる体制を整えておくことが現実的です。
以上のメリット/デメリットを踏まえた要点は以下の通りです。
- Bubbleは初期段階・中規模用途・Web/PWA形式のマッチングアプリには非常に適している
- ただし、ネイティブ体験・大規模ユーザー・高度マッチング仕様・将来の移行可能性などを考慮すると、初期設計の段階から代替/補完となる戦略や、Bubbleからの以降に際しての出口戦略を準備しておくべきである
「まずBubbleで小さく素早く市場反応を検証 → 成功見込みが立てば徐々に高度な開発へ移行」というハイブリッドな開発・運用戦略が、リスクを低く抑えながら効果的にマッチングアプリ事業を育てる実践的なアプローチと言えます。
Bubbleでどんなマッチングアプリを開発できるの?
続いて、実際にBubbleを使うとどんなマッチングアプリを開発できるのか、構築可能な機能を紹介します。
ノーコード開発といえど、新規事業レベルでは十分に商業化に足りる機能と品質の開発がBubbleでは可能となります。以下で順に見ていきましょう。
ユーザー登録・プロフィール管理機能
マッチングアプリに関わらず、どんなアプリでも基本となるのが「ユーザーデータ」の存在です。
Bubbleでは標準で「User」データタイプ(一般にいうデータテーブル)が用意されており、メールアドレスとパスワードによる認証はもちろん、Google・LINE・FacebookなどのOAuth連携によるソーシャルログイン機能も、プラグインで容易に設定が可能です。
プロフィール設計も非常に自由度が高く、写真・自己紹介・職業・興味関心などのフィールドを追加し、自由にUI上で表示・表現することができます。
さらに、プロフィールの非公開/公開設定・プロフィールの編集履歴・本人確認(画像アップロード+承認フラグ)などの仕組みも、ワークフローをGUIベースで視覚的に組み立てることで実装できます。
検索・フィルタリング機能
マッチしたい相手を探す上で肝となる検索・フィルタリング機能も、Bubbleの検索(Do a Search for)機能で対応可能です。
例えば、年齢・地域・職業・趣味・年収などの希望条件をパラメータとして設定し、Repeating Group(繰り返し表示のリスト)で検索結果を動的に一覧表示することができます。
複数の条件をAND条件またはOR条件で組み合わせたり、人気順・新着順・ログイン日時が新しい順などにソートしたりすることも可能です。
また、スライダーやチェックボックス、ドロップダウン(プルダウン)などのUIを組み合わせることで、ユーザーがより直感的に条件を指定できる検索画面を作れます。
Elastic searchなどの外部検索APIを連携すれば、より高速な検索や、曖昧検索、タイプミスや表記揺れ(日本、にほんなど)も検索にさせるなどの対応も可能です。
マッチング・いいね機能
Bubbleでは、ユーザー同士の「いいね」や「興味あり」などの関係性データを別テーブルで管理し、条件一致時にマッチングを成立させることができます。
例えば、Likes テーブルを作り、以下三つのデータカラムを用意。
- From_User
- To_User
- Status(liked / matched)
「いいね」ボタンが押されたときにワークフローでLikesデータを新規作成し、相手からも「いいね」が来たタイミングで Status = matched に切り替える処理を設計します。
マッチ成立をトリガーとして、自動でマッチ者同士のチャットルームを生成するワークフローも実装可能で、マッチングアプリの基本的な構造を開発できます。
メッセージ・チャット機能
Bubbleでは、リアルタイム通信を除けば、一般的なチャット機能も問題なく構築することができます。
以下が構築例です。
- 「Messages」というデータテーブルを用意し、送信者・受信者・本文・送信時刻を記録するデータカラムを作成。
- UI上ではリピーティンググループで会話履歴を時系列表示し、新規メッセージ投稿フォームを設置。
- 送信後に自動スクロールや新着表示を更新するワークフローを設定
こうした処理を構築することで、実用的なチャット体験が実現します。
リアルタイム性を高めたい場合は、PusherやFirebaseの外部APIを併用してチャット機能を開発することも有用な選択肢となります。
決済機能(サブスク・単発課金)
BubbleはStripe、PayPalなどの決済APIとの連携をサポートしており、課金モデルの設計も柔軟です。
例えば、
- 月額プラン(プレミアム会員・VIP会員)
- 有料チケット(「いいね」追加購入)
- 単発決済(イベント参加費など)
などを設定できます。
決済処理の完了直後に、該当ユーザーのデータカラムを参照して会員ステータスを変更したり、限定ページへのアクセス権を付与するなどのワークフローを構築することで、課金実行から結果反映までの一般的な流れを実装できます。
また、サブスクの更新・解約・再課金といった処理も、BubbleのSchedule API Workflowを活用することで実装できます。
通知機能
マッチ成立・メッセージ受信・課金完了などを知らせる通知も、Bubble上でメール・アプリ内通知として実装可能です。
SendGridプラグインを使えば、トランザクションメールを自動送信できます。
また、アプリ内で「未読メッセージ」「新着マッチング」などをバッジ表示するUIも自由に構築できます。
一方で、スマホのプッシュ通知(ローカル通知)を行うには、FirebaseやOneSignalなど外部ツールとの連携が必要になります。
ビデオ通話機能(外部API連携)
Bubble単体ではビデオ通話機能は提供されていませんが、TwilioやAgora、Dailyなどの外部APIを接続することで、通話ルーム生成・接続・切断処理をノーコードで組み込むことができます。
特に、オンライン面談・キャリア相談など「1対1通話」が主目的のマッチングアプリは、この方法で機能開発することが現実的です。
必要に応じて、録画機能や通話ログも同様に開発・管理可能です。
AI機能の実装(Dify等との連携)
昨今のAIトレンドに乗じて、「AIがマッチングを最適化する」仕組みも注目されています。
BubbleではAPIコネクターを用いて、OpenAI(ChatGPT)・Gemini・Claudeなどの外部の生成AIとの連携が可能です。
これにより、
- プロフィールから相性スコアを算出
- ユーザーへの質問にAIが応答
- レコメンドリストを自動生成
など、AI主導の機能を付加することができます。
また、DifyのようなプラットフォームとBubbleを連携することで、上記のような生成AIそれぞれの能力を、一つのAPI連携で横断的に利用し、Bubble側での複雑なプロンプト管理やフロー管理といった負担を軽減しながらAI機能を活用することも可能です。
複数のAI間で処理を連動させてBubbleアプリに活用したい場合には、DifyとBubbleを連携させてAI機能の開発をすることを推奨します。
ただし、AIモデルの利用料(APIコスト)やレスポンス速度には配慮が必要です。
▼ Bubble × Dify開発について詳しくはこちら
Bubble × Difyがアツい!完全ノーコードでAI機能付きアプリを開発する方法を解説
Bubbleでマッチングアプリを開発する基本的な流れ
Bubbleでマッチングアプリを作る際の全体像は、ざっくり言えば「要件を固める → データと画面を設計する → ロジックと外部連携を組む → テストして出す」という流れです。
ここでは、実際にプロジェクトを進めるときの現実的なステップとして整理します。
ステップ1|要件定義と機能設計
最初に時間をかけるべきはここです。ノーコードといえど、要件が曖昧なまま触り始めると、後で構造を作り直すコストが跳ね上がります。
押さえるべき項目は、最低でも次のあたりです。
- 「誰と誰を」マッチングさせるのか
例:恋活・婚活、経営者同士、フリーランスと企業、スポット人材と店舗 など - どんな単位で「マッチ成立」なのか
双方の「いいね」でマッチ / 企業側の承認でマッチ / 運営が承認、など - 収益モデル
サブスク(月額会員)、従量課金(チケット制)、成果報酬、掲載料など - 必須機能・後回しでよい機能の切り分け
v1で絶対に必要なもの(登録、プロフィール、検索、マッチ、チャット 等)
v2以降で良いもの(AIレコメンド、ビデオ通話、詳細な分析画面 等) - 法務・コンプラ周り
利用規約、プライバシーポリシー、本人確認の有無、18禁制限、決済時の表記 など
ここで「画面一覧(何ページ必要か)」「機能一覧」「ユーザーストーリー(Aさんが登録してマッチするまで)」を文字ベースで整理しておくと、この後の工程がスムーズになります。
ステップ2|データベース設計
要件が固まったら、「何のデータをどう持つか」を設計します。Bubble のデータ構造が雑だと、後で仕様変更するたびに破綻しやすくなります。
マッチングアプリで典型的なデータタイプは、例えば以下のようなものです。
- User
・基本情報(メール、パスワード、名前、属性など)
・課金ステータス(無料/有料プラン、プラン名、有効期限)
・各種フラグ(本人確認済み、退会済み など) - Profile(ユーザーの詳細プロフィールを分ける場合)
・年齢、居住地、職業、自己紹介、趣味、希望条件 等 - Like / Match
・From_User、To_User、Status(liked / matched / blocked など)、データ作成日時(Created Dateとしてデフォルトで与えられる) - Message
・どのマッチに紐づくメッセージか(Match ID)、送信者、本文、送信日時、既読フラグ - Payment / Subscription
・ユーザー、プラン、金額、決済ID、決済日時、有効期限、キャンセル日時 - Notification
・対象ユーザー、種別(新着メッセージ、マッチ成立、課金完了 等)、既読フラグ
ここで重要なのは、「後から集計・分析に使えるか」「拡張したときに破綻しないか」という視点です。
ノーコードでも、ここをRDB的な感覚で設計しておくと、後の機能追加・外部連携がかなり楽になります。
ステップ3|UI/UX設計とページ作成
次に、ユーザーが触る「画面」を設計します。Bubbleの画面エディタ上でいきなり組んでも構いませんが、ビジネスとして考えるなら、簡単なワイヤーフレームレベルでも事前に構成を決めておいた方が安全です。
典型的には、以下のようなページ構造になります。
- LP(サービス紹介・新規登録導線)
- 会員登録 / ログイン
- プロフィール登録・編集
- 検索・条件入力画面
- 検索結果一覧(カード型リスト)
- 個別プロフィール詳細画面
- マッチ一覧画面
- チャット一覧 / チャット詳細画面
- 課金プラン一覧 / 決済画面
- マイページ(設定・退会・通知設定など)
Bubbleでは、
- レイアウト(レスポンシブ対応)
- コンポーネントの再利用(ヘッダー・フッター・共通ボタンなど)
- 状態管理(ポップアップ表示/非表示 等)
を意識して作っておくと、後からの変更コストを抑えられます。
ステップ4|ワークフロー(ロジック)の実装
UIとデータ構造が見えてきたら、「ボタンを押したら何が起きるか」「ある条件を満たしたときに何をするか」といったロジックをワークフローとして組んでいきます。
マッチングアプリで典型的なワークフローの例
- 会員登録時
ユーザー作成 → メール認証送信 → 初回プロフィール入力画面へ遷移 - プロフィール保存時
入力内容のバリデーション → 画像アップロード → プロフィール完成フラグON - 「いいね」ボタン押下時
Like レコード作成 → 相手からも Like が存在するか判定 → あれば Match レコード作成 → 通知作成 - メッセージ送信時
Message レコード作成 → 相手に未読通知 → チャット画面を最新にスクロール - 課金完了時
Stripe等からのWebhooks受信 → ユーザーのプラン変更 → 有効期限設定 → 課金完了メール送信
Bubbleの強みは、これらを「if 条件」「Only when 条件」などの視覚的UIで組めることです。ただし、分岐が増えすぎるとロジックが読みづらくなるため、
- 命名規則(ワークフロー名・ステップ名)を揃える
- 複雑な処理は再利用可能なカスタムイベントにまとめる
といった運用ルールを決めておくと、チーム開発でも破綻しにくくなります。
ステップ5|外部API連携(決済・通知等)
マッチングアプリとしてのビジネスを成立させるには、「決済」「通知」「場合によってはビデオ通話やAI」がほぼ必須です。これらはBubble単体では完結しないことが多く、外部サービスとの連携が前提になります。
代表的な連携例
- 決済
・Stripe / PayPal などでサブスク・単発課金
・Bubbleのプラグイン or API Connectorで実装 - メール通知
・SendGrid等でトランザクションメール送信
・アカウント作成・パスワードリセット・課金完了・マッチ通知など - プッシュ通知
・Firebase / OneSignalなどを利用してモバイル・ブラウザ通知 - ビデオ通話
・Twilio / Agora等のSDK・APIを利用して1対1通話や面談機能を実装 - AI機能
・Dify / OpenAI API と連携し、レコメンドやチャットボット機能を追加
ここは「自社で全部作るか」「既存サービスに乗るか」でコスト・柔軟性が変わる部分なので、事業戦略とコスト構造を踏まえて選定します。
ステップ6|テストとリリース
最後に、プロダクトとしての品質を担保するためのテストと、実運用を見据えたリリース設計です。
最低限確認すべきポイントは以下の通りです。
- 機能テスト
・登録〜プロフィール設定〜検索〜マッチ〜チャット〜課金の一連の流れ
・エラー時のメッセージ、バリデーション、入力制御 - UXテスト
・登録の離脱ポイント、検索条件の分かりやすさ、マッチ後の動線 - 負荷・パフォーマンステスト(スモールスケールでよい)
・同時アクセス数が増えたときのレスポンス
・画像・動画の扱いによる重さ - セキュリティ・権限
・非ログインユーザーが見えてはいけない情報にアクセスできないか
・管理画面へのアクセス制御 - 決済まわり
・返金・キャンセル・プラン変更などのイレギュラー系動作
そのうえで、まずは限定リリース(クローズドβ/地域やユーザーを絞る)から始め、データとフィードバックを見ながら改善するのが現実的です。
Bubbleであれば、リリース後にUI・ロジックを更新することも比較的容易なので、「小さく出して、数字を見てから投資判断する」スタイルと相性が良いと言えます。
Bubbleで開発されたマッチングアプリ事例はある?
ここまで機能や流れを整理してきましたが、「実際にBubbleで動いているマッチングサービスはあるのか?」という点は、投資判断・社内説得のうえで重要です。
以下では、代表的な国内・海外事例を取り上げ、どの程度のレベルまで実装・運用されているのかを整理します。
国内事例|Fisty・ABABA・PM Careerなど
Fisty(パーソナルトレーナーマッチング)
Fistyは、パーソナルトレーナーとトレーニーをつなぐマッチングサービスです。当社Swoooにてデザイン、要件定義、開発、テスト、保守までワンストップでご支援させていただいた事例になります。
開発期間は約2ヶ月と非常に短期間であり、日本国内でBubbleを用いて高速に新規事業を推進した代表的事例の一つに数えられると自負しております。
本アプリではトレーナーの詳細情報やレビューを確認でき、自分に合う相手を見つけられるように設計されています。
特徴としては、検索機能・プロフィール詳細・レビュー表示といった「スキルシェア型マッチングサービス」で一般的に求められる要素が一通り揃っています。要件定義からデザイン、開発、保守運用までを一貫して構築しており、新規事業フェーズのマッチングアプリに必要な機能を高速で実装し、リリースした典型的な事例です。
ABABA(就活生と企業のスカウト型マッチング)
就活で「お祈りメール(不採用通知)」を受け取った学生と企業をつなぐスカウト型マッチングサービスです。学生が提出したメール内容や選考実績をもとに、企業側がスカウトできるという「お祈りが直接的に次の就活に繋がる」UIが構築されています。初期リリースまで開発期間は約4ヶ月です。
特徴としては、登録情報を活用したマッチング、企業側のスカウト、学生・企業双方のダッシュボードなど、BtoB2C型のマッチングサービスで基本的に求められる機能が一式備わっています。就活という多ユーザーかつ高トラフィックになりやすい領域で、Bubbleで開発されたアプリが実際に運用されている点も、Bubbleの実運用性の高さを示しているといえるでしょう。
PM Career(PM人材と企業のマッチング)
PM Careerは、プロダクトマネージャー(PM)の経験やスキル情報からプロフィールを作成し、企業が最適なPM人材を探せるマッチングサービスです。開発期間は約3ヶ月と紹介されており、短期間でプロダクトを立ち上げた事例として位置づけられています。
特徴としては、プロフィール自動生成、検索、応募、案件管理といった転職・副業マッチング系サービスで一般的に求められる機能が一通り揃っています。事業開始から1年以内に黒字化したとされており、サービス立ち上げ後の早期収益化が達成されたケースとして非常に参考になります。
これらの国内事例から、特に領域特化型の人材・スキルシェアなどのニッチな領域において、Bubbleで開発されたマッチングアプリが実際に開発・運用され、着実に成長していることがわかります。
- 狭い領域に深く刺さるプロダクトを
- 小さく素早く開発し
- 絶えずKAIZENしていく
という新規事業の教科書的な進め方が、Bubbleによって可能になるといえるでしょう。
海外事例|Comet・Escape the Cityなど
Comet(ITフリーランスと企業のマッチング)
Cometは、ITやデータ領域のフリーランス人材と企業をつなぐマーケットプレイスです。
Cometは初期プロダクトからBubbleを活用して開発して順調に事業を拡大し、その後に約1,280万ドルの資金調達を実現したと報じられています。マッチング、案件管理、決済といったBtoB2Cマーケットプレイスで一般的に求められる機能を備え、海外における「素早く立ち上げてスケールした」代表的なケースとして扱われています。
Escape the City(キャリアチェンジ系マッチング/求人サービス)
Escape the Cityは、大企業勤務から「別のキャリアへ踏み出したい」と考える人を支援する、キャリアチェンジ向けの求人・マッチングプラットフォームです。
同サービスは、Bubble上でMicrosite(求人・プログラム紹介用の小規模サイト)を構築し、Algoliaと組み合わせた高度な検索機能を実装した事例として紹介されています。
特徴としては、キャリアサービスの一部機能をBubbleで構築し、外部サービス(Algolia)の検索精度と組み合わせて運用している点が挙げられます。
コアシステムすべてをBubbleで実装するのではなく、特定領域の機能をBubbleで素早く立ち上げた上で、外部技術と連携しながらより高度な機能開発も実現されており、Bubble開発の好例として挙げられます。
これらの事例からは、フリーランスマーケットプレイスやジョブチェンジ支援などにおいて、国外でもBubble製のマッチング/求人アプリが運用されていることがわかります。
また、単にノーコードで開発アプリだからというだけでなく、そのサービス自体の質や価値が評価されて事業成長に繋がっている点も、ビジネスアイデアを高いクオリティで形にできるBubble開発の可能性の大きさを示しているといえるでしょう。
事例から学ぶ|実装可能な機能レベル
国内外の事例を整理すると、Bubbleで実際に運用されているマッチングサービスには、共通して次のような特徴があります。
- 機能面
・ユーザー登録・プロフィール管理
・検索・フィルタリング(外部ツールと連携した高度な検索機能も含む)
・「いいね」や応募・スカウトを基点にしたマッチングロジック
・メッセージ/チャット、通知
・課金・サブスクリプション(特に人材系BtoB2Cの場合)
これらは、Fisty・ABABA・PM Career・Cometなどで実際に実装されている機能群です。
- 開発リードタイム
・Fisty:約2ヶ月
・ABABA:約4ヶ月
・PM Career:約3ヶ月
といった記述があり、おおよそ2〜4ヶ月程度でMVP〜初期版をリリースしているケースが多いことがわかります。
- 事業面での示唆
・PM Careerのように、ノーコードで開発したサービスが1年以内に利益を出すまで成長しているケースが確認されています。
・Cometのように、Bubbleベースのプロダクトで事業を立ち上げ、シリーズの資金調達につなげた例もあります。
- 限界とポジショニング
・いずれの事例も、「数十万〜数百万ユーザーの超大規模プロダクト」というよりは、「一定ニッチに特化したマッチング/マーケットプレイス」を短期間で立ち上げ、改善を重ねているケースが中心です。
・したがって、Bubbleは “大規模プロダクトの最終形” というより、「0→1の立ち上げ」「仮説検証フェーズ」「ニッチ市場のマッチングサービス」などと非常に相性が良い開発手段という示唆を得ることができます。
Bubbleでマッチングアプリを開発する際の注意点
- ネイティブアプリとしてのリリースは制約がある
- 複雑なアルゴリズムやAIマッチングは実装が難しい
- 大規模なユーザー数(数十万人以上)には不向き
Bubbleでマッチングアプリを開発する際の費用と期間
Bubbleによる開発は、従来型のフルスクラッチ開発(プログラミングによる構築)と比較して、開発コスト・期間の双方を大幅に削減できるのが最大の特徴です。ここでは、「自社開発」「外注開発」「従来開発との比較」という3つの視点から、現実的なコストレンジを示します。
自社開発の場合|Bubble利用料のみで月数千円〜
BubbleはPaaS型のノーコードプラットフォームであり、基本的なアプリ構築は月額課金制で行えます。
公式料金プラン(2025年時点)では以下のとおりです(Bubble公式pricingページ参照)。
| プラン | 月額(USD) | 想定用途 |
| Free | 無料 | 検証・学習用(一般公開不可) |
| Starter | 約29ドル | MVP開発、小規模プロトタイプ |
| Growth | 約119ドル | 商用運用、小〜中規模アプリ |
| Team | 約349ドル〜 | 複数開発者での共同開発/中規模事業 |
| Enterprise | 個別見積もり | 大規模/セキュリティ要件ありの法人利用 |
つまり、自社で企画・UI設計・構築まで行える体制がある場合、実質的な固定費は「Bubbleの月額+外部API費用(Stripe・SendGridなど)+ドメイン・サーバ費用程度」に抑えられます。
小規模検証レベルであれば、総コスト月1〜2万円以下で運用開始できるケースもあります。
開発期間については、MVP(最小実用プロダクト)を構築する場合、2〜8週間(0.5〜2ヶ月)程度が目安です。
これは要件の複雑さよりも「どれだけUI/ロジックの仕様を明確にしてから着手できるか」に大きく左右されます。
外注開発の場合|300〜3,000万円、2〜6ヶ月が目安
Bubble専門の開発会社・ノーコード開発代理店に依頼する場合の費用感は、国内外の実績を整理すると以下のようになります。
| 規模 | 想定機能 | 開発費用目安(税込) | 開発期間目安 |
| 小規模MVP版 | 登録・検索・マッチ・チャット(最小構成) | 約300〜1,200万円 | 約2〜3ヶ月 |
| 中規模サービス版 | 上記+決済・通知・プロフィール編集 | 約1,500〜2,000万円 | 約3〜4ヶ月 |
| 本格商用版 | 上記+AI連携・通話・分析管理機能 | 約2,000〜3,000万円 | 約4〜6ヶ月 |
従来のフルスクラッチ開発と比較すると、開発費用は約1/2〜1/3、開発期間は約1/2〜1/3に短縮されるケースが一般的です。
また、Bubbleでは「完成後のUI修正・機能改修」を内製化しやすいため、運用フェーズにおけるランニングコストも大幅に下がります。
従来開発との比較|コストは半分以下、期間は1/3程度
以下は、一般的な中規模マッチングアプリを開発する場合の比較イメージです。
| 項目 | フルスクラッチ開発(React+Rails等) | Bubble開発 |
| 初期開発費 | 2,000〜6,000万円 | 800〜3,000万円 |
| 開発期間 | 6〜18ヶ月以上 | 2〜9ヶ月程度 |
| 開発チーム | エンジニア3〜6名+PM+デザイナー | Bubbleエンジニア1〜2名+PM+デザイナー |
| 保守運用コスト(月) | 50〜150万円以上 | 5〜30万円程度 |
| 改修スピード | コード改修→デプロイで2〜3週間 | 管理画面で即反映可(1日単位) |
| MVP→事業化スピード | 遅い(仕様確定必須) | 早い(検証しながら拡張) |
このように、Bubbleは「プロダクトを短期間で市場投入し、実際のユーザー反応を得てから追加投資を判断する」というアプローチと非常に相性が良い開発手段です。
リスクを抑えて事業検証を進めたいスタートアップや新規事業部にとって、投資効率の高い選択肢といえます。
Bubbleでマッチングアプリの開発はSwoooへご相談ください
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国内で初めてBubble公式認定開発者の資格を獲得し、日本で3社しかないBubble開発のSilver Agencyとして多くの企業様の開発支援を行ってまいりました。

また、当社は特に新規事業開発に強みを持っており、企画や営業・マーケティング戦略の立案・実行まで包括的に伴走支援することも可能です。
マッチングアプリを用いた新規事業開発の推進を検討されている方は、ぜひ一度Swoooへ無料相談をお申し込みください。
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Bubbleでのマッチングアプリ開発に関するよくある質問
Q. Bubbleは初心者でも使えますか?
はい。Bubbleはノーコード(=プログラミング不要)でアプリを構築できるプラットフォームのため、非エンジニアでも扱いやすいツールです。
UIはドラッグ&ドロップ操作で設計でき、データベースやロジック(ワークフロー)も視覚的に設定可能です。
完全な開発初心者でも、公式チュートリアルやテンプレートを活用すれば、数週間程度でMVPレベルのアプリを形にできるでしょう。
ただし、マッチングアプリのように複数のユーザー属性・ロジック・データの関連性を扱う場合、最低限の構造設計(データベース・ワークフロー設計)への理解は必要です。
Q. BubbleでiOS/Androidアプリは作れますか?
はい。現在はBubble公式がiOS/Android向けネイティブアプリ開発をβ版として提供しています(Bubble公式ドキュメント参照)。
従来は「BDK Native」「Natively」などの外部ツールを利用してWebアプリをラッピングし、App StoreやGoogle Playに公開するのが主流でした。
一方で、Bubbleのネイティブ機能はまだ発展途上で、Webアプリほどの安定性やパフォーマンスを期待するのは難しい面があります。
そのため、初期段階ではWeb/PWA(プログレッシブウェブアプリ)として提供し、将来的にネイティブ化を検討するのが現実的です。
Bubbleでネイティブアプリ開発をする方法について詳細はこちら>>>
Q. Bubbleで開発したアプリのセキュリティは大丈夫ですか?
基本的なセキュリティ対策はBubbleのプラットフォームレベルで実装されています。
- 通信はすべてHTTPS(SSL/TLS)で暗号化
- ユーザー認証機能(ログイン/パスワード管理)を標準搭載
- データベースのアクセス制御(Privacy Rules)で閲覧・編集権限を細かく設定可能
- バックエンド処理(ワークフロー)はBubbleサーバー内で実行され、ソースコードへの直接アクセスは不可
ただし、開発者側の設定ミスがセキュリティリスクにつながることがあります。
特に「Privacy設定」「APIキー管理」「データの公開範囲」は注意が必要です。
開発物のセキュリティ担保については、Bubble社ではなく開発者が責任を負う必要があるため、十分に対策をしておきましょう。
運用規模が拡大する場合は、専門家によるセキュリティ監査やWAF(Web Application Firewall)の導入を検討すべきです。
Q. Bubbleから他のプラットフォームへの移行は可能ですか?
部分的には可能ですが、完全な移行(ソースコードエクスポート)はできません。
Bubbleは独自のビルド環境上で動作しており、生成されたコードを他の開発環境(例:ReactやNext.js)に持ち出すことは仕様上できません。
ただし、データベース(ユーザーデータ・コンテンツなど)はCSV形式でエクスポート可能であり、外部DB(PostgreSQLやSupabaseなど)に移行することはできます。
また、API経由で外部システムと同期させることで「段階的にコードベースへ移行する」戦略も現実的です。
つまり、BubbleはMVP〜中規模までを短期で構築し、将来的にスケール段階でリプレイスするという使い方に向いています。
Q. Bubbleでどれくらいのユーザー数まで対応できますか?
Bubbleの標準プランでも数千〜数万ユーザー規模までの運用実績があります。
たとえば、フリーランスと企業をつなぐ海外マッチングサービス「Comet」は、Bubbleで構築したプロダクトを基に初期フェーズを運用していました。
ただし、Bubbleは大規模スケーラビリティ(同時接続数十万〜百万ユーザー)を前提に設計されたプラットフォームではありません。
処理の重いアルゴリズムや高頻度のリアルタイム通信(チャット・動画通話)を伴う場合は、負荷分散や一部機能を外部サーバにオフロードする設計が望ましいです。
現実的な目安としては、同時接続10,000人前後、総ユーザー数5〜10万人規模までは運用可能と考えられています。


