airtableの機能を解説!料金や使い方、メリット・デメリットも紹介
airtableはデータベース管理や業務効率の改善に適したノーコードツールです。エンジニアやプログラマーといった専門人材がいなかったり、採用が難しかったりする企業では導入を検討している方も多いでしょう。
この記事では、airtableの機能や使い方について解説します。airtableがどんなツールかわかるだけでなく、事例やメリット・デメリットも解説するので、自社の業務にどう利用できるかわかるでしょう。
目次
airtableとは?
airtableとは、顧客データやスケジュール管理に適したクラウド型のデータベースツールです。2012年から提供されているツールで、多くの企業へ導入実績があります。
見た目がエクセルやスプレッドシートに似ているため、多くの人が利用しやすいのが特徴です。エンジニアやプログラマーといった人材を用意できない企業でも利用できるため、時価総額は6300億円の大規模ノーコードツールとなります。
airtableの主な機能
airtableは様々な機能があるノーコードツールで、主に以下のものがあげられます。
- データ管理
- 表示形式の切り替え
- データ連携
- 外部サービスとの連携による機能の拡張
- バックアップ機能
上記の機能を目的に合わせて使いこなせれば、データ管理などが簡単になり、業務効率を改善可能です。airtableを単に利用するのではなく、目的に合わせて機能を使い分けられるようになりましょう。
①データ管理
airtableの代表的な機能にあげられるのがデータ管理です。エクセルやスプレッドシートと同じ形式でデータをまとめられるので、顧客情報や在庫の管理に活用できます。
誰が見てもすぐに理解できる形式にでき、メールアドレスや添付ファイルなどデータの種類ごとに格納できるのも特徴です。データ整理をしやすくなるので、複数の事業を行っている会社でも有効活用できます。
②表示形式の切り替え
airtableは自分の見やすい形式に表示を変更できます。エクセル形式の画面以外にも、カレンダーやカンバンなどの形式があり、どのデータが見たいかに合わせてプレビューを変更可能です。
適切に表示形式を切り替えできれば、在庫やスケジュール、顧客管理などの情報を適切に集められます。画面が見やすくなれば、見落としなどのミスを減らせるので業務効率が向上するでしょう。
③データ連携
airtableにはシートごとのデータを連携させるリレーション機能があります。複数のシートにある関連データを紐づけして再利用すれば、今まで見えなかった自社の課題などを再発見できるかもしれません。
リレーション機能は別々のシートにあって見にくかったデータの統合を進められるので、管理業務をより正確に行えます。
④外部サービスとの連携による機能の拡張
airtableは外部サービスとの連携で、データベース以外の役割も果たせます。API連携により他サービスによる機能拡張を行えば、airtableに本来なかった機能を利用可能です。
airtableの機能が拡張されることで、単独ではできなかった使い方もできます。複数のツールで役割分担するよりも、airtableに機能を集約させた方が使いやすい面もあるので、積極的に活用しましょう。より多くのデータを整った状態で管理できます。
⑤バックアップ機能
データ管理で気をつけなければならない、誤った操作による消去もスナップショット機能によって対策できます。スナップショット機能は、airtable内で作成したデータのバックアップをとってくれるので、消去してしまったデータもすぐに復元可能です。
データを消去してしまい、作り直しになると膨大な時間がかかるうえに他の業務に影響が及びます。airtabeleの利用は、データ消去に付随するさまざまなリスクをなくせるのです。
airtableのメリット
airtableを利用するメリットは以下の通りです。
- 顧客情報・スケジュール管理がしやすい
- 関数を活用した効率的な利用ができる
- 誰でも簡単に利用できる
これらのメリットを理解したうえでairtableを利用すると、より効果的に機能を活用できます。airtableを利用する際は機能を把握するだけでなく、その機能がどんなメリットにつながるのかまで理解しましょう。
①顧客情報・スケジュール管理がしやすい
airtableの主な利用目的はデータベースとして、多くの情報を集約・管理することです。顧客情報やスケジュールなど、さまざまな情報を見やすい状態で管理するだけでなく、情報の種類に応じて表示形式も切り替えられます。
管理する情報の種類に合わせて最適な表示形式を選べるので、見落としなどのヒューマンエラーを減らせるのがメリットです。
②関数を活用した効率的な利用ができる
airtableはエクセルやスプレッドシートと同じく、表計算に関数を利用できます。マクロを組めば、1つ数値を入力させるだけで、自動的に必要な計算をおこなってくれるので便利です。
関数を活用できると、表を作成するのにかかる工数を減らせます。業務が効率化され、ミスも減らせるので他のクリエイティブな部分に集中できるでしょう。
③誰でも簡単に利用できる
airtableはノーコードツールなので、テンプレートを活用して誰でもスケジュール表や顧客情報管理票を作成可能です。
コードを記述して開発を行うと、エンジニアやプログラマーなど専門的な人材に依頼しなければならず、人件費などがかかってしまいます。
しかし、airtableであれば経理や営業の部署にいるプログラミング知識のない従業員にも、開発を担当してもらえるでしょう。また、閲覧や操作も全員が行えるので、運用や改修も容易になります。
airtableのデメリット
airtableを利用するデメリットは以下の通りです。
- 日本語に対応していない
- 表計算ツールとしては使いにくい
- テンプレートが使いにくい
上記のデメリットを把握していないと、airtableを思うように使えなかったり、業務効率が落ちてしまう可能性があります。airtableの機能を把握し、デメリットも理解しましょう。
①日本語に対応していない
airtableは公式サイトやツール内の言語が日本語に対応していません。基本的に英語で表示されたUIを操作することになるので、外国語が苦手な人は使いにくさを感じるでしょう。
表記されている英語は単語なので、慣れればスムーズに操作できますが、中には手順などを覚えるのに時間がかかる人もいるかもしれません。事前に英語スキルのある従業員に担当してもらえるよう調整するか、日本語でマニュアルを作成するなど対策が必要です。
②表計算ツールとしては使いにくい
airtableは関数を用いた表計算ツールとして、エクセルやスプレッドシートより使いにくいです。データベースを管理するにあたって、関数を用いて効率的に数値入力を進めるのには効果的ですが、メインの機能として使うには適していません。
表計算ツールを利用するのであれば料金のかからないエクセルやスプレッドシートの方がおすすめです。
③テンプレートが使いにくい
airtableのユーザーから寄せられる評判で、批判的なものに多いのがテンプレートの使いにくさです。テンプレートを操作してデータベースなどを構築する手順がわかりにくく、理解するまでに時間がかかるでしょう。
コーディングするよりは手間もスキルも必要ありませんが、airtableそのものに対する知識が必要なのは注意点です。
airtableの料金プラン
airtableの料金は以下の通りです。
プラン名 | 月額料金(単位:ドル) | プランの特徴 |
Free | 0 | 無料で利用可能 |
Plus | 10 | 6か月間の履歴を復元可能 |
Pro | 20 | タイムラインでリアルタイムのコミュニケーションが可能 |
Enterprise | 問い合わせ | ニーズに応じた最適な料金とサポートを提案 |
airtableは選んだプランによって作成できるbaseの数やデータ容量が異なります。Freeプランであれば、フリーランスなど個人で利用しても問題ありませんが、企業の規模が大きいとより高額のプランを利用した方がよいです。
自社がどんなデータベースをいくつ作るのかなど、事前に利用目的を決めておいて計画的にプラン選択しましょう。使用感を確かめたいのであれば、Freeでいくつかデータを作成してみてください。
airtableの使い方
airtableを利用するには、以下の手順を理解しておきましょう。
- アカウント登録
- 表の作成
上記の手順を理解しておくと、airtableの導入や利用がスムーズになります。従業員が全員使えるために、日本語でマニュアル作成しておくのも効果的です。
①アカウント登録をする
アカウント作成するには、airtable公式サイトから新規登録の手続きを行います。emailアドレスを登録したうえで、質問内容に回答すれば手続き完了です。
アカウント登録が完了すれば、無料でairtableを利用できます。
②機能を活用して表を作成する
登録が完了すると、さっそく表を作成できます。表を作成するには、画面右下の「Add a base」をクリックしましょう。airtableは前述したように英語表記となっているので注意してください。
最初にairtableを利用する際は、画面右下の「Let’s go」の部分をクリックして、チュートリアルを始めると操作手順を理解できます。
表の不要な部分の削除やフィールドの型など、基本的な操作をマスターしてください。リレーション機能の活用も重要なポイントです。
airtableの導入事例
airtableはノーコードツールですが、機能面は評価されており、様々な企業で導入されています。以下は導入している企業の代表例です。
- Netflix
- TIME
- shopify
- spotify
- AUTODESK
- COLE HAAN
airtableは多くの企業で導入実績があるので、安心して利用できます。実績も見てツールを選びたい方におすすめです。
airtable以外のおすすめツールと使い道
airtableは優れたノーコードツールですが、万能ではありません。状況に応じて、以下のツールを使い分けると、業務効率の改善などに役立ちます。
- エクセル・スプレッドシート
- Lucidchart
- notion
それぞれのツールにはairtableとは違ったメリットがあり、使い分けが重要です。
エクセル・スプレッドシート|表計算におすすめ
エクセルとスプレッドシートは表計算ツールとして優れており、特定の関数を用いることで計算や入力の工程を大幅に削減できます。
マクロを組むことで様々な計算をヒューマンエラーなしで、瞬時に行えます。ファイルの共有も行えますし、1つのファイルに複数のシートを用意できるので、データの区分けも可能です。
データ管理の面ではairtableに劣る面もありますが、関数の豊富さなど、表計算ツールとしての機能はエクセル・スプレッドシートの方があると言えます。
Lucidchart|使いやすいテンプレート
Lucidchartはairtableと比較して、テンプレートをより直感的な操作で利用できます。コメントもチャット形式で残せるので、リアルタイムでコミュニケーション可能です。
airtableと違い、日本語対応している部分もあるのでツールへの理解も進みやすいでしょう。さまざまな図を作成でき、データベースだけでなく組織図やフローチャートなどの資料作成にも向いています。
notion|あらゆる機能を安価で一元化可能
notionは、チームでマニュアル共有などに適したワークスペースを作成するのに適したノーコードツールです。
notionを利用すれば、議事録の共有など、チームを立ち上げることで連携を強化できます。チームの全員がnotionを操作できるので、マニュアルの修正や簡易なメモなどをリアルタイムで残せるのがメリットです。チームでの連携を強化するのであれば、notionを利用してみてください。
なお、ノーコードツールについてさらに詳しく知りたい方は「【完全版】スタートアップにおすすめのノーコード開発ツール7選!」をご覧ください。
まとめ:airtableを活用して業務を効率化しよう
ここまでairtableについて詳しく解説しました。airtableは在庫やスケジュールといったデータを管理するのに適したノーコードツールです。誰でも開発担当者としてデータベースを作成できるので、フリーランスから大企業まで、幅広く導入できます。
自社でエンジニア人材が不足していても、優れたデータベースを作成できれば、人件費をかけずに業務効率を改善可能です。
Netflixをはじめとしたさまざまな企業に導入実績があり、信頼できるノーコードツールなので、ぜひ利用を検討してみてください。