Airtableは簡単な操作でデータベースを構築できるノーコードツールですが、「日本語に対応していない」などの理由で使い方がわからず困っている方もいるのではないでしょうか。料金プランやタスク管理・顧客管理での具体的な使い方、API連携の方法まで、ひととおり押さえておきたいところです。
そこでこの記事では、Airtableの基本から料金プラン、活用例、メリット・デメリットまでを1本にまとめて解説します。読み終えれば、Airtableが自社の業務に合うかどうかを判断でき、導入の検討を進められるので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
Airtableとは

Airtableとはデータベース管理に適したクラウド型のノーコードツールです。クラウド型なので社外からでも操作でき、ITスキルのない人でも業務効率化に役立てられるのが特徴です。2012年から提供されており、多くの企業への導入実績があります。
見た目がエクセルやスプレッドシートに似ているため、多くの人が利用しやすいのもポイントです。エンジニアやプログラマーといった専門人材を用意できない企業でも導入でき、表計算ツールとしても活用できます。Netflixをはじめとしたさまざまな企業で採用されており、実績のあるノーコードツールです。
Airtableの料金プラン

Airtableの料金は、無料で使えるプランと、月額課金の有料プランに分かれた構成です。無料プランから始められ、必要に応じて有料プランへ加入する形が基本となります。
プランごとにおおまかな位置づけは以下の通りです。なお、プラン名・金額・各プランで使える機能は変動するため、最新の正確な情報は必ずAirtable公式サイトでご確認ください。
| プランの種類 | 料金体系 | 位置づけの目安 |
| 無料プラン | 無料 | 個人やフリーランス、小規模な利用で試す段階に向く |
| 有料プラン(複数の段階あり) | 月額課金 | 作成できるbaseの数やデータ容量、利用できる機能(ビュー形式・データ連携・履歴の復元期間など)が拡張される |
| エンタープライズ向け | 問い合わせ | 規模の大きい組織向けに、ニーズに応じた料金とサポートを提案 |
選んだプランによって、作成できるbaseの数やデータ容量、利用できるビュー形式などが異なります。無料プランでも個人利用であれば問題なく使えますが、企業規模が大きくなるほど上位プランが向いています。まずは無料プランでいくつかデータを作成して使用感を確かめ、利用目的を決めてから計画的にプランを選びましょう。
Airtableの基本的な使い方

Airtableは基本的に以下の流れで利用します。
- アカウントを登録する
- 表(base)を作成する
- 表に項目を入力する
- フィールドにテキスト以外の型を指定する
- フィルタリング・グルーピングなどの操作を行う
- 表示形式を変更する
上記の基本的な流れを理解していると、Airtableをスムーズに使えます。以下で流れに沿って解説するのでご確認ください。
①アカウントを登録する

Airtableではアカウント登録してからツールを使います。公式サイトから新規登録の手続きを行い、任意のメールアドレスやGoogleアカウントを利用して必要事項を入力し、登録を完了させてください。無料でも利用できますが、必要に応じて有料プランへの加入も可能です。
②表(base)を作成する

Airtableでは画面の「Add a base」から新しい表を作成します。「Workspace」は1つのフォルダで、その中に複数の表を保存できるのが特徴です。情報をフォルダごとにまとめられるのもAirtableのメリットといえます。Airtableは英語表記となっているので、その点に注意しながら操作しましょう。
③表に項目を入力する

上記の画像はAirtableで表を作成する際の画面です。画面右側のタブからは、エクセルやスプレッドシートからのインポートによってデータを移行させられます。右側の画面は「×」で簡単に削除できるので、必要なければ削除しましょう。
④フィールドにテキスト以外の型を指定する

「Notes」「Assignee」「Status」をクリックすることで、フィールドにテキスト以外の型を指定できます。指定できるタイプはURLやメールアドレスなど豊富にあるので、自由度は高いです。
⑤フィルタリング・グルーピングなどの操作を行う

上の画像にある赤枠の項目から、フィルタリングやグルーピングの操作を行えます。クリックによる選択のみで直感的に操作できるので、知識のない人でもよりわかりやすいデータベースを構築できる便利機能です。
⑥表示形式を変更する

Airtableでは上記の赤枠から表示形式の変更もできます。カレンダーやカンバンなど、構築するデータベースに合わせて表示形式を変更できるので、見やすいフォーマットをつくりやすいです。最初はいろいろ試してみて、一番見やすい表示形式を探してみましょう。
Airtableの主な機能・便利な機能

Airtableは、その柔軟性とスケーラビリティを活かして、ビジネスの重要な情報を整理・接続・共有するためのリレーショナルデータベースを提供します。主な機能には以下のようなものがあげられます。
- データ管理
- 表示形式の切り替え(ビュー機能)
- データ連携(リレーション)
- 外部サービスとの連携による機能の拡張
- バックアップ機能
- 関数を用いた計算
上記の機能を目的に合わせて使いこなせれば、データ管理などが簡単になり、業務効率を改善できます。
ビュー機能(表示形式の切り替え)
Airtableのビュー機能は、データをさまざまな形式で表示できます。これにより、同じデータでも異なる視点から見ることができ、より深い分析や理解が可能になります。以下に主なビューのタイプを紹介します。
- グリッドビュー
最も基本的なビューで、スプレッドシートのようにデータを表示します。データの全体像を一覧で確認できます。 - カレンダービュー
日付フィールドに基づいてデータをカレンダー形式で表示します。スケジュール管理や期限の確認に便利です。 - ギャラリービュー
画像や他のメディアを強調表示するためのビューです。ビジュアルに重きを置くプロジェクトに適しています。 - カンバンビュー
特定のフィールドに基づいてデータをカードとして表示し、ドラッグアンドドロップで並べ替えられます。プロジェクトの進行状況を一目で把握できます。
フィールドタイプ
Airtableのフィールドタイプは、データの種類によって最適な形式を選択できます。これにより、データの整理と分析がより簡単になります。テキスト・数値・日付・チェックボックス・複数選択など、エクセルやスプレッドシートと同等以上に種類が豊富で、メールアドレスや添付ファイルといったデータの性質に合った形で格納できるのも特徴です。
自動化機能
Airtableの自動化機能は、一連のタスクを自動的に実行できます。これにより、手動での作業を減らし、時間を節約できます。主な用途は以下の通りです。
- レコードの更新
特定のトリガーに基づいてレコードを自動的に更新します。あるフィールドの値が変更されたときに、他のフィールドの値を自動更新するなどの操作が可能です。 - 通知の送信
特定のイベントが発生したときに自動的に通知を送信します。新しいレコードが追加されたときにメール通知を送るなどの操作が可能です。 - タスクのスケジューリング
定期的にタスクを実行するようにスケジューリングします。毎日特定の時間にレポートを生成するなどの操作が可能です。
データ連携・外部サービスとの連携
Airtableにはシートごとのデータを連携させるリレーション機能があり、複数のシートにある関連データを紐づけて再利用できます。別々のシートにあって見にくかったデータの統合を進められるので、管理業務をより正確に行えます。
さらに、API連携によって外部サービスと組み合わせれば、Airtable単体ではできなかった使い方も可能です。複数のツールで役割分担するよりも、Airtableに機能を集約させた方が使いやすい場面もあります。
バックアップ機能(スナップショット)
データ管理で気をつけたい誤操作による消去も、スナップショット機能によって対策できます。スナップショット機能は、Airtable内で作成したデータのバックアップをとってくれるので、消去してしまったデータもすぐに復元可能です。誤った入力や操作をしてしまった場合でも、前の状態に戻せます。
関数を用いた計算
Airtableではエクセルやスプレッドシートと同じく、さまざまな計算を関数によって自動で行えます。マクロを組めば、1つ数値を入力するだけで必要な計算をおこなってくれるので便利です。使用できる関数はエクセルやスプレッドシートと比べても大差がないので、表計算ツールとしてもある程度使えます。
活用例①タスク管理

Airtableはタスク管理にも適しており、目的に合わせて表示形式を切り替えられるのが強みです。タスク管理に役立つ主なビューは以下の6つです。
- リスト
エクセルやスプレッドシートと同じく、表で情報を表示できます。ビューが見やすく、これまで表計算ツールのプレビューに不便を感じていた人におすすめです。 - カンバン
現在あるタスクを視覚的に管理しやすくするビューです。業務の担当者や報酬などの基本情報を確認でき、複数の業務をチームで進める際に、どんな仕事があるか一目でわかります。 - カレンダー
仕事のスケジュール管理に適したビューです。納期・契約日・入金日など多様な情報を入力でき、予定が変わってもドラッグ&ドロップで簡単に表示を変更できます。 - ギャラリー
業務内容を視覚的に見やすくした表示形式です。画像とともに見出しや詳細を文章化でき、仕事の内容や進捗を共有しやすいのが特徴です。 - タイムライン
横に伸びるバーで期間を表し、バー内に業務内容を記入できます。どのタスクがいつまでに終わるかや進捗を共有でき、色でステータス管理することも可能です。 - ガントチャート
タイムラインとギャラリーが合わさった機能で、大規模なプロジェクトのタスク管理に適しています。多くのタスクを並行で進めつつ、前後関係の把握とスケジュール管理を手軽に行えます。
タスク管理でAirtableを使うメリット
タスク管理にAirtableを使うと、以下のようなメリットがあります。
- データ形式を選べる:データの種類に応じた分類がしやすく、整理された状態でタスクを進められます。
- 表示形式を切り替えられる:必要に応じてリストやカレンダー、カンバンなどを切り替え、1つのツールでタスク管理を完結させられます。
- データ連携ができる:リレーション機能により、1つのデータ入力で対応した別シートのデータも自動入力されます。データ連携は有料プランから利用可能です。
- バージョン管理ができる:スナップショットで変更履歴を確認でき、誤った操作もすぐ復旧できます。チーム利用時は誰が操作したかもわかります。
- 拡張性が高い:データ入力の自動化や小規模アプリの作成にも対応でき、1つのツールでタスクを効率化できます。
- 外部サービスと連携できる:API連携で外部ツールと組み合わせ、より柔軟な使い方ができます。
- 見た目をわかりやすくできる:色彩やデザインが豊富で、画像も使えるため、ひと目で情報を理解しやすくなります。
タスク管理での注意点
タスク管理でAirtableを使う際は、次の2点に注意しましょう。1つ目は、テンプレートが複雑でわかりにくい点です。完成度は高いものの、初心者がいきなり使うと操作方法に戸惑う可能性があります。まずはテンプレートを使わずにタスク管理を行い、操作に慣れてから使うのがおすすめです。2つ目は、公式が日本語に対応していない点です。外国語が苦手な人は操作方法や機能を公式で確認しにくいため、日本語で解説されたサイトを併用するとよいでしょう。
活用例②顧客管理(CRM)

Airtableはワークスペースを作成し、目的にあったデータベースとして顧客情報を管理できます。各データベースは表示形式を自由に切り替えられるため、見やすい形をつくりやすいです。たとえばGallery viewなら画像付きで顧客のデータ概要を確認できるなど、用途に合わせたビュー形式を選べます。顧客管理に役立つ主な機能は以下の6つです。
- ワークスペース
データベースごとにワークスペースを設けて作業を進められます。社内で複数チームをつくる場合も、互いの領域が明確になり担当をはっきりさせられます。ワークスペース内に複数シートをつくれるので、顧客データの分類も可能です。プランに応じて使えるシートやワークスペースの数に限りがある点には注意しましょう。 - カスタムフィールド
フィールドをカスタマイズしてデータの体裁を整えられます。サイトのURLやメールアドレスなど、情報の性質に合った表記に変更でき、事業に必要な顧客情報を最適なフィールドで管理できます。 - 表示形式の切り替え
管理するデータに合わせて表示形式を切り替えられます。Gallery viewやカレンダーなど種類は豊富で、顧客情報だけでなく納期なども管理できます。一部のビュー形式は有料版でしか利用できない点に注意しましょう。 - バージョン管理
ある時点の状態をバックアップとして保存し、編集を進めたあとでも復帰させられます。誰がいつ・どんな編集をしたのかわかるので、誤った情報もすぐ修正でき、ヒューマンエラーをカバーできます。 - リレーションシップ
1つのテーブルにデータを入力すると、あらかじめ指定したシート内外のデータが自動で変更される機能です。社外に共有する情報まで1つの入力で変更でき、工数やミスを減らせます。 - 外部との連携による機能拡張
外部ツールと連携することで機能を拡張できます。API連携の場合、公式サイトから指定のワークスペースを連携可能です。顧客管理以外の用途にも使えるため、学習コストの抑制や利便性の向上に効果的です。
顧客管理での注意点
顧客管理でAirtableを使う際は、以下の3点を把握しておきましょう。1つ目は、有料版と無料版で使える表示形式やワークスペースの数などに差がある点です。自社の使用感に合わせたプランを選ばないと、余計な費用がかかったり使いたい機能が使えなかったりします。2つ目は、公式が日本語に未対応で公式サイトがわかりにくい点です。使い方を調べる際は日本語の記事などを参照しつつ、内容が古い可能性も考慮しましょう。3つ目は、テンプレートの使い方がわかりにくい点です。テンプレートを使わなくても便利に使えるため、慣れてから利用するのがおすすめです。
なお、顧客データを統合管理するシステムを提供するKIYONOのように、AirtableのAPI機能を活用してより拡張されたツールとして事業に活かした事例もあります。自社の顧客管理を設計する際の参考になるでしょう。
活用例③API連携

Airtableをより有効活用するには、APIの利用が効果的です。API連携によりAirtableのデータを他のシステムで利用したり、逆に他のシステムのデータをAirtableで利用したりできます。ここではAPIドキュメントの確認方法から使い方、メリット・注意点までを解説します。
APIドキュメントを確認する方法
AirtableのAPIドキュメントを確認するには、公式のREST APIにアクセスします。Airtableはワークスペースから思った通りにデータベース構築などの作業を行えるツールで、APIへのアクセスは各ワークスペース内からも行えます。該当箇所をクリックすると、ドキュメントの画面に遷移します。
APIの使い方
AirtableのAPIを使う流れは以下の通りです。
- Airtableでプロジェクトを作成する:ログインしてメイン画面からプロジェクトを作成します。APIを利用するには、画面右下の「API documentation」からアクセスしましょう。メイン画面からもアクセス可能です。
- API keyを発行する:「Account」をクリックして画面を遷移させ、「Generate API Key」からAPI keyを発行します。
- BaseIdを確認する:「API documentation」から「introduction」に遷移してBaseIdを確認します。BaseIdはワークシートごとにあるので、複数のデータベースを利用する場合はそれぞれ確認しましょう。
- Postmanからアクセスする:PostmanではAPIの管理ツールから画面を遷移し、必要に応じて実データの書き換えを行います。フィルタやソートといったオプションも活用できます。
APIを活用するメリット
APIを活用する主なメリットは2つあります。1つ目は、アプリの初期バージョン制作に適している点です。Airtableはノーコードツールなので、エンジニア以外の専門知識がない人でも、簡単なアプリであればテスト開発をスムーズに進められます。2つ目は、APIドキュメントが理解しやすい点です。データベースごとにドキュメントが表示され、ユーザーそれぞれが理解できる設計になっています。APIを使えば他のデータベースから値を呼び出し、別のシートにコピーすることもできるため、複数のデータベースをまとめて管理するのにも向いています。
API利用時の注意点
APIを活用する際は、次の3点に注意しましょう。1つ目は、メタデータが提供されない点です。メタデータとは、あるデータがどんなものかを示す付随的な情報ですが、Airtableでは重要な情報がメタデータとして提供されず、表示される情報は一部に限られます。2つ目は、APIに表示される情報がtype・id・nameに限られる点です。指定の情報を呼び出すには、検索からフィールドの指定が必要になります。3つ目は、APIの利用に制限がある点で、ベースごとに1秒あたり5リクエストの制限がかかっています。多くの場合は問題になりませんが、大規模なプロジェクトでは引っかかる可能性があるので注意しましょう。
Airtableのメリット・デメリット

ここまで紹介した機能や活用例をふまえ、Airtableのメリットとデメリットを整理します。
Airtableのメリット
Airtableのメリットは、誰でも簡単に使えてデータ管理がしやすい点です。主に以下のような利点があります。
- 顧客情報・スケジュール管理がしやすい:情報の種類に応じて表示形式を切り替えられ、見落としなどのヒューマンエラーを減らせます。
- 関数を活用した効率的な利用ができる:1つ数値を入力すれば自動で計算してくれるため、表を作成する工数を減らせます。
- 誰でも簡単に利用できる:ノーコードツールのため、プログラミング知識のない従業員でも閲覧・操作・改修ができ、運用しやすいです。
Airtableのデメリット
一方で、Airtableには以下のデメリットもあります。あらかじめ把握しておきましょう。
- 日本語に対応していない:公式サイトやツール内の言語が日本語に未対応で、操作方法の説明を一次ソースの日本語で確認できません。導入時は、自社がどれくらいスムーズに使い方を覚えられるか確認しましょう。
- 表計算はエクセル・スプレッドシートに劣る:メイン機能はデータベース管理であり、表計算ツールとして見ると機能やコスト面でエクセル・スプレッドシートの方が優れています。
- テンプレートが複雑でわかりにくい:完成度が高い一方で初心者には複雑です。慣れるまではテンプレートを使わず、操作を覚えてから利用しましょう。
日本語に対応した便利なツールを使いたい場合や、Airtableのような業務ツールでは対応しきれない要件がある場合は、外部に開発を委託するのも1つの方法です。
まとめ:Airtableを業務に活用しよう

ここまで、Airtableの基本から料金プラン、基本的な使い方、主な機能、タスク管理・顧客管理・API連携といった活用例、メリット・デメリットまでを解説しました。Airtableはデータベース管理に利用できるノーコードツールで、誰でも直感的な操作で扱えます。表示形式の切り替えや外部ツールとの連携など、幅広い用途で業務効率化に役立てられるのが特徴です。
一方で、Airtableのような業務ツールでは対応しきれない、本格的なシステムやアプリの開発が必要になる場面もあります。東証グロース上場の株式会社アイビスが提供するSwoooでは、ノーコード(Bubble公式Goldパートナー)・AI駆動開発・通常開発を、要件に応じて使い分けて開発します。Airtableで実現しきれない要件がある場合は、お気軽にご相談ください。なお、開発にかかる費用感を先に知りたい方は「AIアプリ開発の費用相場はいくら?方式別の料金と内訳【2026年版】」もあわせてご覧ください。