Zapier(ザピアー)とIFTTT(イフト)を比較!メリット・デメリットは?
ZapierとIFTTTは、業務を自動化して効率アップできるツールです。しかし、中には両者の違いがわからない、それぞれの特徴を知りたいといった悩みを持つ方もいるでしょう。
そこでこの記事では、ZapierとIFTTTそれぞれの特徴やメリット・デメリットを解説したうえで両者を比較。料金、機能、導入事例などから選び方を紹介します。
ZapierとIFTTTについて深く理解でき、両者を使い分けられるようになる記事です。ぜひ最後までご覧ください。
目次
Zapier(ザピアー)とは
Zapierは異なる2つのツール同士を連携させ、設定した作業を自動で行ってくれるツールです。
まずは、特徴やメリット・デメリットを把握しておきましょう。
Zapier(ザピアー)の特徴
Zapierは、3,000以上の異なるツールを連携させ自動化できるツールです。3つ以上のツール連携など、高度な設定ができる一方で、ITに関する専門知識がなくても利用できます。
業務の中でメールに添付された画像や資料の保管など、重要な一方で創造性のないものを自動化することで全体の生産性が向上。従業員は人でなければできない仕事により集中できます。
Zapierについてさらに深く知りたい方は「【ノーコード】Zapierとは?できることや料金プランを徹底解説!」をご覧ください。
Zapier(ザピアー)のメリット3つ
Zapierのメリットは以下の3つです。
- 使う機能に合わせてプランを選べる
- 多くのプラットフォームと連携できる
- 連携方法は選択肢から選ぶだけで設定できる
上記のメリットを理解していると、Zapierを有効活用できます。
①使う機能に合わせてプランを選べる
Zapierには5つのプランが用意されており、それぞれ作成できるZap数など機能に差があります。しかし、利用の度合によっては高いプランだと無駄なコストが発生しがちです。
Zapierは5つのプランから自分に合ったものを柔軟に選択可能。自社の利用状況に合わせてコストを最適化できます。プランは途中変更できるため、最初は無料でお試し利用して、徐々に上位プランにシフト可能です。
②多くのプラットフォームと連携できる
Zapierは、異なるプラットフォームから提供されているツール3,000種類以上を連携させられます。多くのプラットフォームと連携できるため、Zapierの連携をする際に今まで使っていたものを継続利用できるケースが多いです。
今まで使っていたプラットフォームを利用し続けられるので、新たなツールの操作方法を覚える手間を省けます。
③連携方法は選択肢から選ぶだけで設定できる
SNSへの自動投稿やチャットの自動メッセージなど、Zapierは選択肢から選ぶだけで簡単に設定可能です。Zapierが操作を行うきっかけとなるTrigger(トリガー)となるツール、実際に操作するAction(アクション)を設定し、具体的な動作を決定するだけで済みます。
ツールの導入時は種類によって操作方法が難しく、プログラマーやエンジニアなど専門人材を新たに雇わなければいけないケースもあります。しかし、Zapierは複雑な操作が必要ないため、経理や営業担当者でも利用可能です。
Zapier(ザピアー)のデメリット3つ
Zapierのデメリットは以下の通りです。
- 公式が日本語に対応していない
- 国内のツールとは連携数が少ない
- プランによって機能の制限がある
上記のデメリットを把握していないと、Zapierを使いこなせないので注意しましょう。
Zapierの注意点をさらに詳しく知りたい方には「Zapier(ザピアー)の使い方を解説!特徴や注意点も合わせて紹介」がおすすめです。
①公式が日本語に対応していない
Zapier公式は日本語対応していないため、英語など外国語が苦手な人は、日本語で使い方を説明された外部サイトを確認しなければなりません。
しかし、公式の情報ではないため、正確性に欠けたり古い情報だったりする可能性があります。アップデートされた情報を確認できないかもしれないので注意しましょう。
②国内のツールとは連携数が少ない
Zapierは3,000種類以上のプラットフォームやツールと連携しており、さまざまな作業を自動化できます。一方で、国内のツールに限ってみれば連携数が少ない傾向です。
海外のツールには日本語対応していないものも多く、操作方法の確認に手間取る可能性もあります。国内のツールは日本人向けで操作方法などを確認しやすいですが、Zapierを使う場合は利用できないかもしれません。
③プランによって機能の制限がある
ZapierはプランごとにZap数の利用上限などの制限があります。プランは5つに分かれており、料金を最適化できる一方で、機能制限によって使いにくさを感じる方もいるでしょう。
機能の制限を緩和するには、上位プランへ移行する必要があります。料金が高すぎると感じたときはIFTTTなど他のツールを利用するか、Zapierで連携させるツールを厳選しなければなりません。
IFTTT(イフト)とは
IFTTTは個人ユーザーに利用されるケースが多いツールです。2つのツールを連携させて作業を自動化でき、無料でも利用できます。2010年からサービス提供されており、ユーザーからの信頼も厚いです。
IFTTT(イフト)の特徴
IFTTTは「If This Then That」の各単語の頭文字から名前がついています。日本語では「Aしたら、Bをする」という意味があり、設定に基づいて自動で作業を行ってくれるツールです。
IFTTTは、アプレットと呼ばれる連携のために必要なレシピを作成します。中にはIFTTT側で用意しているものもあり、ITについて知識があまりない方でも使いやすいです。
IFTTT(イフト)のメリット3つ
IFTTTのメリットは以下の3つです。
- 操作がわかりやすく直感的
- 無料でも手軽に導入できる
- 家電との連携に優れている
メリットを把握しておくと、さらに有効活用できるでしょう。
①操作がわかりやすく直感的
IFTTTはツールを操作する際に、プログラミング言語などの専門知識が必要ありません。自動化の設定もすでにある選択肢の中からツールや動作を選べます。
IFTTTは個人ユーザーの利用が多く、自分でツールを設定することに慣れていない人も多いです。時間をかけた設定を生活の中で行うとストレスが溜まってしまう方もいるでしょう。
IFTTTがそんな方でも使いやすいツールです。
②無料でも手軽に導入できる
IFTTTは、Zapierと比較すると利用しやすく、個人向けにつくられたツールとなっています。無料でも手軽に利用しやすいです。
仕事で使う際も簡単な作業をいくつか自動化するだけなら、IFTTTはかなり使いやすいでしょう。
③家電との連携に優れている
IFTTTはアプレットと呼ばれる自動化のレシピで設定します。特に家電のアプレットは設定しやすく、テンプレをなぞるだけで簡単に対応可能です。
エアコンや家の照明などをスマートリモコンで自動操作されるため、日々の生活がより便利なものになります。
IFTTT(イフト)のデメリット3つ
IFTTTのデメリットは以下の通りです。
- 連携できるアプリの数が少ない
- 2つ以上のツール連携など高度な設定ができない
- 無料版ではアプレットを3つまでしかつくれない
上記のデメリットを把握していないと、IFTTTを使いにくく感じてしまうでしょう。
①連携できるアプリの数が少ない
IFTTTは家電をはじめ、アプリなどとの連携数が増える傾向にはあるものの、Zapierと比較して多いとは言えません。連携したいツールが対応しておらず、他のツールを使わなければいけない可能性があります。
連携できるアプリやツールは事前によく確認しておきましょう。
②2つ以上のツール連携など高度な設定ができない
IFTTTは2つ以上のツールを連携させた動作ができず、1つのツールに対する簡単な自動化しか設定できません。具体的には、「家の近くまでくると自動でエアコンがつく」などの動作がIFTTTの得意分野です。
一方で「ブログが更新されるとTwitterで自動宣伝ツイートを行う」といった、2つ以上のツールを介した自動化は難しくなっています。高度な設定をしたいのであれば、IFTTTよりもZapierの方がおすすめです。
③無料版ではアプレットを3つまでしかつくれない
IFTTTには3つのプランがあり、そのうち無料版のFreeでは3つまでしかアプレットを作成できません。IFTTTの機能に魅力を感じ、利用範囲を拡大したいと思ってもプランを変更しなければすぐ上限に達してしまいます。
Zapierよりはプランにかかる料金は安価ですが、機能の制限は多く無料だと使いにくさを感じる場面も多いです。利用前にプランごとの制限を確認しましょう。
Zapier(ザピアー)とIFTTT(イフト)の比較ポイント3つ
ZapierとIFTTTを比較する際に重要なポイントは以下の3つです。
- 料金
- 機能
- 導入事例
上記の違いを把握しておくと、自分にどちらのツールがより合っているかわかります。
料金
以下はZapierとIFTTTの料金をまとめた比較表です。
Zapier | IFTTT | |
料金プラン | Free/無料 Starter/3,048円 Professional/7,471円 Team/60,835円 Company/121,822円 | Free/0円 Pro/370円 Pro+/740円 |
ZapierはIFTTTよりもプラン数が多く、料金も高いです。ただし、料金に比例して機能も豊富となっています。
機能
以下はZapierとIFTTTの機能面における違いをまとめた一覧表です。
Zapier | IFTTT | |
連携可能なサービス数 | 2つ以上 | 2つまで |
連携できるプラットフォーム数 | 3,000以上 | 650以上 |
無料で作成できるタスク数 | 5 | 3 |
実行までの間隔 | 10分程度 | 15分程度 |
全体的な機能面はZapierの方が上と言えます。ただし、用途によってはオーバースペックになることもあり、料金面と合わせるとIFTTTの方が高いパフォーマンスを発揮する場面も多いです。
導入事例
ZapierとIFTTTの導入事例は以下のパターンが多いです。
Zapierの導入事例 |
・Gmailに添付されたデータをGoogleドライブに自動保存 ・CRMの顧客情報をMailChimpへ登録、アドレスをGoogleコンタクトへ追加 ・Evernoteで作成した記事をWordpressへ投稿 |
IFTTTの導入事例 |
・スプレッドシートに追加された行をSlackやChatworkに通知 ・ブログ更新をSNSで自動的に宣伝 ・グーグルカレンダーの更新内容をチャットで自動通知 |
Zapierは2つ以上のツールを連携し、より高度な自動化設定ができます。一方で、IFTTTは単純な作業の自動化を設定している事例が多いです。料金、機能を考慮したうえでどちらのツールを採用するか選びましょう。
また、Zapierはスプレッドシートを使った自動化もできます。興味のある方は「Zapier(ザピアー)でスプレッドシートと連携できるツールを紹介!」をご覧ください。
Zapier(ザピアー)かIFTTT(イフト)を選ぶ4つの基準
ZapierとIFTTTどちらを選ぶかを考える際、選び方の基準を持っておくと、ツールを有効活用できて便利です。以下は主な選び方の基準となっています。
- 2つ以上のツール連携や高度な設定ならZapier(ザピアー)
- 企業全体の業務効率化を目指すならZapier(ザピアー)
- 家電の自動化をしたいならIFTTT(イフト)
- 手軽に導入して簡単な設定をしたいならIFTTT(イフト)
上記の基準で選ぶと、それぞれのツールを使いこなしやすいです。
①2つ以上のツール連携や高度な設定ならZapier(ザピアー)
Zapierは簡易なノーコードツールとしても使えますが、2つ以上のツールを連携させて高度な自動化の設定も行えます。
メールに添付されたデータの自動保存やSlackなど、チャットへの通知を同時に行うには高度な設定が必要です。Zapierであれば、多くのツールを連携させられるだけでなく、より高度な設定もできます。
②企業全体の業務効率化を目指すならZapier(ザピアー)
企業では、すべての従業員が業務効率化させられることが重要です。部署によって使うツールが違ったり、同じツールを使っていてもワークフローが異なったりします。
Zapierであれば、豊富な連携可能ツールの中からカスタマイズして自由に業務を進められます。多くの従業員のワークフローに合わせた自動化をしたいのであれば、Zapierがおすすめです。
③家電の自動化をしたいならIFTTT(イフト)
IFTTTはアプレットと呼ばれる自動化のレシピを作成します。しかし、中にはツールの知識があまりなく、自分でアプレットを作成できない方もいるでしょう。
しかし、IFTTTには家電を自動化するためのアプレットがあらかじめ準備されています。テンプレートをなぞるだけで簡単に設定できるため、新しい知識を得なくても簡単に自動化が可能です。日々の生活を少し便利にしたい方にはIFTTTが適しています。
④手軽に導入して簡単な設定をしたいならIFTTT(イフト)
IFTTTは料金が安くプランもシンプルです。企業であっても小規模な業務の自動化であれば、料金の安いIFTTTが適しています。
また、日々の生活でエアコン設定などを自動で行いたい場合はIFTTTがおすすめです。自動化するものが少ない場合、Zapierだとプランの機能がオーバースペックとなってしまいます。手軽な導入と簡単な設定でコスパを上げたい方は、IFTTTを使いましょう。
まとめ:Zapier(ザピアー)とIFTTT(イフト)を使いこなそう
ここまでZapierとIFTTTそれぞれの特徴やメリット・デメリットを解説したうえで、料金、機能、導入事例を比較しました。
ZapierとIFTTTにはそれぞれ特徴があり、企業などで高度な設定を用いた自動化をしたい場合はZapierがおすすめです。一方でIFTTTは家電など生活を便利にする目的や、小規模な業務の自動化に適しています。
ZapierとIFTTTはそれぞれがどんなツールであるか理解することで、より有効活用が可能。この記事を参考に、ぜひケースに適した方を導入してみてください。