フィリピンのオフショア開発を徹底解説|おすすめ企業11選も紹介
オフショア開発をフィリピンに依頼するにあたって、どの企業を選べばよいか、選定のポイントも含めて迷っている人もいるでしょう。同じオフショア開発であっても、企業ごとに得意分野があり、依頼できる内容も変わります。
依頼費用や現地とのコミュニケーションも重要で、開発を円滑に進めるためには企業理解が必須です。
この記事では、フィリピンへオフショア開発を依頼に必要な情報を解説します。費用相場、メリット・デメリットを解説したうえで、おすすめ企業も解説するのでぜひ最後までご覧ください。
目次
フィリピンのオフショア開発の現状
フィリピンはIT開発に力を入れている国で、レベルの高いエンジニアが多いです。日本からオフショア開発を依頼する国としては、ベトナムの次に人気といわれています。フィリピンにはオフショア開発の実績がある企業が多く、日本企業の文化などを理解したうえで開発を進めてくれるでしょう。
現地では英語でコミュニケーションを取ることが多いです。主な取引先が欧米であることも多く、首都マニラよりも物価が安いなどの特徴から、セブ島などがオフショア開発の拠点となることが多いです。
フィリピンのオフショア開発の相場
フィリピンでオフショア開発を依頼した場合、20~30万円/月が人件費の相場です。ただし、オフショア開発の費用は、依頼する開発の内容や納期など様々な要因で変動します。
一般的なSEを雇うのであれば、30万円以内に収まる可能性が高いです。しかし、本格的な開発のためにPMなどの高度人材が必要な場合、50万円以上の費用がかかります。
開発したいシステムやアプリがどんなものか確認したうえで、適切な費用でオフショア開発を依頼しましょう。
フィリピンのオフショア開発のメリット
フィリピンにオフショア開発するメリットは以下の通りです。
- 英語力が高い
- フレンドリーな人が多い
- 安価かつ高スキルな人材が多い
上記を把握したうえで、オフショア開発を依頼することで自社にも良い影響があります。
英語力が高い
フィリピンでオフショア開発を行う企業の主な取引先は欧米企業です。欧米企業とコミュニケーションを取るには、ビジネス現場で通用する英語力が求められます。
フィリピンのIT系企業は、取引先が欧米である影響が強く、英語力が高い人が多いです。日本語でコミュニケーションを取れる企業は少ないですが、英語が公用語になっている企業であれば、コミュニケーションの心配はないでしょう。
フレンドリーな人が多い
フィリピン人はフレンドリーに接する人が多く、初対面であっても積極的にコミュニケーションをとろうとします。
仕事においても同様で、円滑なコミュニケーションが重要です。フィリピン人は能動的に話してくれるので、自然と関係を構築できます。仕事の相談もしやすいので、効率的に業務を進められるでしょう。
安価かつ高スキルな人材が多い
フィリピンは日本や、他の東南アジアと比較して物価が安い国です。人件費も安くなっており、コストを抑えて開発したい企業に適しています。
国全体がIT産業に注力しているので、エンジニアはの数が多く、それぞれが高スキルな人材です。日本のエンジニアと比較しても見劣りせず、同等の仕事をしてくれます。
そのため、適材適所に人材を配置できれば、コストを抑えつつ高品質な開発ができるでしょう。
フィリピンのオフショア開発のデメリット
オフショア開発のデメリットは以下の通りです。
- 「品質」に対する価値観が違う
- 大型案件の委託が難しい
- コミュニケーションが難しい場合がある
上記のデメリットを把握していないと、業務を進める中で問題が発生してしまう可能性があります。
「品質」に対する価値観が違う
フィリピン人と日本人は価値観が違う部分も多く、仕事でも差が生まれます。仕事の進捗やシステムの品質など、想定にずれがあるかもしれません。
特に日本人は言われなくても相手の意図を察知し、できるだけ高品質なシステムを開発しようとします。一方でフィリピン人にとって、仕様書や直接聞いた要望を満たすことが高品質の意味です。小さなことでも、はっきりと言葉で伝えないとシステムに反映してくれません。
日本人と品質に対する考え方や追及の仕方が違うので注意してください。
事前にどんなシステムを開発するのか、スケジュール感はどうなっているのかをすり合わせることで問題発生を防止しましょう。
大型案件の委託が難しい
フィリピン人は能力の高い人が多い一方、スケジュールにルーズな面も見られます。進捗管理をせず、納品を待つだけでは、納期を過ぎても連絡がない可能性もあるでしょう。
特に大型案件では、必要な業務も多くフローも複雑となります。スケジュールに遅れが出ても、気にせずマイペースに進める可能性があるので、小まめな進捗管理が必要です。大型案件では、フィリピン人特有のルーズさが弱点となることもあり、委託しにくいといえます。
コミュニケーションが難しい場合がある
英語は万国共通語ですが、日本人の母国語ではないため、コミュニケーションのハードルは高いです。
企業によっては、英語を十分に話せる人材がいない場合があります。英語を話せなかったり、十分なレベルに達していなかったりすると、コミュニケーションがとりにくいです。フィリピンでオフショア開発する場合、自社の英語レベルを確認しましょう。
英語を話せない場合、他の国や国内での開発がおすすめです。
フィリピンのオフショア開発おすすめ企業11選
フィリピンでオフショア開発するのにおすすめの企業は以下の通りです。
- Cyber Tech
- セブITアウトソーシング
- 株式会社LIG
- iworks株式会社
- CYOLAB
- 株式会社クライド
- MANILABO
- sprobe
- 月電ソフトウェア株式会社
上記の企業は、フィリピンでのオフショア開発にスキルや実績があります。オフショア開発の委託先を選ぶ際に、参考としてみてください。
Cyber Tech
Cyber Techは、フィリピンでのオフショア開発に10年以上の実績を持つ企業です。ネイティブな英語力を持ったエンジニアが多数おり、セブ島の安い物価を活かした開発依頼をできます。
オフショア開発の対応も柔軟で、案件に応じた方法で開発可能です。技術力と品質管理を両立しており、本人都合による離職率の低さなど、安心して以来できる企業状態となっています。日本に合わせた品質の開発を進めてほしい場合におすすめです。
セブITアウトソーシング
セブITアウトソーシングでは、CMSやWebサイト構築など様々な開発に対応しています。開発拠点は沖縄県にあり、日本人を意識した数少ないフィリピンのオフショア開発企業です。
エンドユーザー向けのHTMLコーディングサービスである「シーザーコーディング」は、業界でも最安水準で提供されています。費用もクリアに提示されるので、どこにどれくらいのコストがかかるかわかりやすいです。
幅広い開発に対応しているので、長期にわたって様々な依頼をしたい企業にも適しています。
株式会社LIG
株式会社LIGで行われているBITT開発は、上流から下流までの工程を一貫して委託できます。かたちになっていない企画段階のプロジェクトにもコミットし、設計から受注するのでITスキルの乏しい企業であっても依頼しやすいです。
企業の要望に合わせてテストや改善の提案までしてくれます。必要に応じて、柔軟に委託する範囲を決めたい企業におすすめです。
iworks株式会社
iworks株式会社のオフショア開発では、多言語対応のサイトやメディア運営、海外進出のサポートなどを委託できます。海外進出したい企業におすすめの委託先です。
開発のサポートだけでなく、海外進出に必要な法人設置の手続きやコンサルティングなどもできます。海外進出を初めて行う企業や、経営を改善しながらパートナーとして歩んでいく企業を探しているのであれば、iworks株式会社がおすすめです。
CYOLAB
CYOLABのオフショア開発は、多くの企業が悩むIT人材の育成・獲得に対策できます。すでに完成されたチームに開発依頼をするため、人材育成や編成に関するリソースを割かなくてよいのです。
独自の開発基盤のもと、可視化されたスキームを確認できるので、委託したあとも進捗確認などを簡単にできます。委託に不安があっても、少しずつ業務量を増やしながら自社との相性を図れるので、見極めもしやすいです。
株式会社クライド
株式会社クライドは、2017年1月にセブ島へ拠点をつくりオフショア開発事業にのりだしています。ラボ型オフショア開発を採用しており、一定期間エンジニアを確保できるので、コミュニケーションをとりやすいのがメリットです。
日本人SEが窓口となるため、英語や現地の文化・価値観がわからない場合でも、トラブルを避けながらコミュニケーションをとれます。専属チームなので、状況に合わせて発注内容も変えやすいです。
BLUEWIND ASIA CORPORATION
BLUEWIND ASIA CORPORATIONはオフショア開発では難しいとされる、基幹システムの改修にも対応できます。高い生産性を実現しており、テンプレートを活用することで素早く機能を開発・搭載可能です。
お金のやり取りを日本法人と行うため、取引に関する文化の違いなどで問題はほとんど発生しません。手続きをスムーズに進められるので、開発の進捗管理などの本業に注力できます。
BLUEWIND ASIA CORPORATIONの公式サイトはこちら
MANILABO
MAINLABOは多くのエンジニアを採用しており、安定した開発が可能です。必要な人員だけを確保できるので、コストを最適化しやすく、追加や削減にも柔軟に対応してくれます。
ビジネスの成長に合わせて人員を増やしたいのであれば、MANILABOがおすすめです。単に数を集めているだけでなく、顧客の要望を聞いたうえで適したエンジニアを提供しているので、品質も守られやすくなっています。
sprobe
sprobeはAIやIoTなど、規模の大きい事業にも関わっている企業です。業務効率の改善に関するプロジェクトだけでなく、アプリ開発をはじめとしたB2Cの開発実績も多くあります。
日本語に対応したエンジニアもおり、英語力に不安のある企業でも依頼しやすいです。急な人員追加にも対応してくれる可能性が高く、コミュニケーションをとれるでしょう。
オープンソースの概念が浸透しており、ソースコードをそのまま情報として公開しても問題ありません。
月電ソフトウェア株式会社
海外人材派遣に注力しており、日本人エンジニアがブリッジを務めてくれることもあります。英語を話せるようになりたい人は、「グローバル人材教育コース」に挑戦可能です。
フィリピンは欧米とつながりの深い国なので、英語力を身につけたうえで欧米進出も視野に入れられます。費用は欧米の半分以下なので、欧米進出を考えていて、有利に市場展開したい企業におすすめです。
オフショア開発を依頼する企業の選び方
フィリピンでオフショア開発企業の選び方は、以下のポイントがあげられます。
- コスト
- 実績
- コミュニケーション
上記を意識したうえで、オフショア開発を委託する企業を決めましょう。
コストから選ぶ
開発を委託する内容によってコストが異なります。同じ案件であっても、委託先の企業にいる人材や得意な開発分野によってもコストは変わるでしょう。
コストは発生する費用の確認だけでなく、時間に関する面も重要です。費用が安くても、人員を削りすぎて時間がかかりすぎたり、品質が落ちたりしては意味がありません。
コストを見る際は安さを追求するだけでなく、全体のバランスを考えたうえで委託先を選びましょう。
実績から選ぶ
企業は公式HPなどでオフショア開発に関する実績を公開していることがあります。オフショア開発を依頼する前に、重要な情報として実績も確認しましょう。
実績を見れば、どんな案件をこなしたかや得意分野がわかります。自社の想定している開発案件が、どの企業への依頼に適しているか比較しましょう。
見積もり依頼も1社にするだけでなく、複数社に依頼すると比較しやすいです。複数社に依頼することで費用の交渉も具体化できるので、相場を知れるのもメリットといえます。
コミュニケーションのとりやすさから選ぶ
フィリピンでは、オフショア開発時のコミュニケーションを英語でとることが多いです。最近は英語を公用語にする企業も増えており、スムーズにコミュニケーションをとれる場合もあります。
一方で、フィリピンのオフショア開発できる企業で日本語対応しているところは少数です。英語をビジネスレベルで話すスキルがないと、コミュニケーションがとりにくいデメリットがあります。
オフショア開発の委託は、スキルやコストだけでなく文化面や言語も重要な要素です。英語でのコミュニケーションが難しいのであれば、国内企業への委託も検討しましょう。
まとめ
ここまでフィリピンのオフショア開発について、メリット・デメリットや選び方、おすすめ企業を解説しました。
フィリピンには多数のオフショア開発の委託先があり、自社に合った企業へ委託することでコストを抑えつつ、高品質な開発が可能です。フィリピンへオフショア開発の委託を考えている人は、この記事を参考に自社に合った企業を選んでみてください。