マレーシアでのオフショア開発のメリットは?おすすめ企業も5つ紹介
「オフショア開発をする予定だが、どの国がおすすめなのだろうか?」
「マレーシアでオフショア開発をしようと考えているが、どんなメリットがあるのかな?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
オフショア開発を行う国はたくさんあるので、どの国でやれば良いのか迷いますよね。
そこで今回は、マレーシアでオフショア開発を行うメリット・デメリット、さらにはおすすめの企業なども紹介します。
目次
オフショア開発とは?

オフショア開発とは、システム開発を、費用を安く抑えるために海外企業や海外の現地法人に委託することです。
台湾やタイ、マレーシアなどの国では日本人よりも安い人件費で働いてくれるため、日本人ではなく、海外企業や海外の現地法人に委託します。システム開発のコストは人件費の割合が大きいため、人件費を安くすることでコストを抑えることが可能です。
オフショア開発国の技術者のレベルは年々上昇しているため、日本人と同程度のスキルを持っているエンジニアを日本人よりも安い費用で雇えるでしょう。
マレーシアのオフショア開発の特徴




マレーシアでのオフショア開発には3つの特徴があります。
- マイペースな人が多い
- 楽観主義が主流
- 休日が多い
それぞれの特徴について、詳しく解説します。
マイペースな人が多い
マレーシア人の特徴として、マイペースな点が挙げられます。
マイペースな人は、チームで働いたり期日までに確実に仕事を終わらせたりするのが苦手な印象があるでしょう。
しかし、マイペースな人は決められたことを最後までやり遂げる力を持っているので、その点は良い面として受け入れられるはずです。
楽観主義が主流
マレーシア人には楽観主義の人が多くいます。
楽観主義の人は強く主張したり叱ったりすることがないため、ミスや仕事の遅れなどはあまり気にしないケースがあります。
結果、システム開発に影響を及ぼす可能性があるため、あらかじめ楽観主義の人が多いことを認識して、事前に対策を取っておくと良いでしょう。
休日が多い
マレーシアは休日が多いのも特徴です。
マレーシアには日本よりも充実した有給休暇の制度があり、年次有給休暇だけでなく、病欠の際の有給休暇の制度もあります。
また、そもそもマレーシアには日本よりも祝日の数が多いので、全体的に休日が多いです。
マレーシアのオフショア開発のメリット3つ




マレーシアでオフショア開発をすることのメリットは以下の3つです。
- 日本よりもデジタル競争力が高い
- 英語を話せる人が多い
- タックスヘイブンがある
それぞれのメリットについて、以下で詳しく紹介します。
日本よりもデジタル競争力が高い
1つ目は、日本よりもデジタル競争力が高いことです。
マレーシアでは、「MSC計画」により本格的なIT人材の育成が始まっています。
この「MSC計画」が功を奏し、世界デジタル競争力ランキング2021で、マレーシアが27位、日本が28位となり、日本よりもデジタル競争力の高い国として認定されました。
高い技術力を持った国なので、高品質なシステムを作れるでしょう。
英語を話せる人が多い
2つ目は、英語を話せる人が多いことです。
マレーシアでは、英語以外にも中国語、フランス語、ヒンドゥー語など、多種多様な言語が用いられています。
公用語はマレー語ですが、英語を話せる人が多いです。
そのため、マレー語が話せない方でも、英語でコミュニケーショを取りながら開発を進めることが可能です。
タックスヘイブンがある
3つ目は、タックスヘイブンがあることです。
タックスヘイブンとは、税制が免除されたりかなり軽減されたりしている国・地域のこと。
マレーシアの直轄領である「連邦領ラブアン」がタックスヘイブンですが、1990年に制定された「オフショア会社法」により、タックスヘイブンとして世界から注目を集めています。
そのため、認められる範囲内であれば、節税のために積極的に利用するのがおすすめです。
マレーシアのオフショア開発のデメリット3つ




マレーシアでオフショア開発をすることのデメリットは以下の3つです。
- 他の国より人件費が高い
- 離職率が高い
- 価値観が異なる
それぞれのデメリットについて、以下で詳しく紹介します。
他の国より人件費が高い
1つ目は、他の国より人件費が高いことです。
マレーシアでは「MSC計画」により、技術力の高いエンジニアが多く輩出されていますが、当然技術力が高まれば人件費も高くなります。
しかし、人件費が高くなった分、高品質なシステムを作れる点がマレーシアの魅力なので、十分に検討の余地があるでしょう。
離職率が高い
2つ目は、離職率が高いことです。
マレーシアでは他の東南アジアの国と同様、転職をするケースがかなり増えています。
政府による賃金引き上げ政策にも影響され、現状よりも条件の良い会社があればすぐに転職してしまう可能性があります。
離職率を減らすために、待遇を改善したり賃金制度を工夫したりする必要があるでしょう。
価値観が異なる
3つ目は、価値観が異なることです。
価値観が異なるといくら高品質なシステムが作れても、気持ちよく仕事ができない場合もあります。
しかし、これは他のオフショア開発国でも言えることなので、オフショア開発をやると決めたのならば、相手国の文化を理解することが必要でしょう。
悩みや失敗を避けたい場合には、以下の記事もあわせてお読みください。
マレーシアでオフショア開発する企業選びのポイント




マレーシアでオフショア開発をするため、取引する企業を選ぶ際のポイントは、以下の3つです。
- 技術力や実績がある
- コミュニケーション能力が高い
- セキュリティ対策が万全である
それぞれのポイントについて、以下で詳しく紹介します。
技術力や実績がある
1つ目は、技術力や実績があることです。
当然、オフショア開発をやる上で大切なことは、システムを開発することです。
技術力や実績が不十分だと、システムを開発できず、時間とお金を無駄にしてしまうことになります。
依頼をする前に事前準備として、各社の技術力や実績を調べておくと良いでしょう。
コミュニケーション能力が高い
2つ目は、コミュニケーション能力が高いことです。
マレーシアでは英語を話せる人が多いため、あまり問題にはなりませんが、マレー語しか話すことのできない社員しかいない場合は、意思疎通が難しくなるでしょう。
意思疎通が難しいと、想定とは違うシステムが完成する可能性があるので注意が必要です。
セキュリティ対策が万全である
3つ目は、セキュリティ対策が万全であることです。
海外でシステム開発をするとなると、やはりセキュリティには多少の不安を覚えるでしょう。
そのため、事前の調査をし、セキュリティ対策が万全である会社に委託するのがおすすめです。
マレーシアでのオフショア開発の成功事例




ある会社(A社とします)は、問題集アプリを作るためにオフショア開発をすることになりました。
価格を抑えることはあまり念頭に置かず、高品質なアプリを制作するためにマレーシアを選定しました。
問題の正答率、誤答問題の復習プログラム、成績表、ランダム出題など、問題集として効果的に使えるための機能を盛り込んだ質の高いアプリが完成。
多少の納期遅れはありましたが、あらかじめ余裕を持った予定にしていたため、問題なく進められました。
マレーシアでのオフショア開発の失敗事例




ある会社(B社とします)は、スタッフとの関係構築がうまくいかず、スタッフが退職してしまうという失敗をしてしまいます。
B社はある従業員(マネージャー)に車の運転を頼みましたが、そのことが従業員のプライドを傷つけてしまい、退職することになってしまったそうです。
マレーシアはIT先進国であり、むしろそうした「誰にでもできる仕事」は出稼ぎにきた外国人がしていることです。
それをマレーシア人のマネージャーにお願いしてしまったことで、プライドが傷ついてしまったのだそう。
もちろん働く人に優劣などありませんが、マレーシアの方のプライドを傷つけないような配慮は必要でしょう。
また、他の失敗した事例も知りたいという方は、以下の記事をお読みください。
マレーシアでのオフショア開発のおすすめ企業5選




ここでは、マレーシアでのオフショア開発において、おすすめの企業を5つ紹介します。
- FRTソフトウェア・マレーシア株式会社
- 株式会社タイレルシステムズ
- Chiyoda Software Laboratory
- eeevo malaysia Sdn Bhd
- 株式会社ブレンジ
それぞれの会社の特徴について、以下で詳しく紹介します。
FPTソフトウェア・マレーシア株式会社




FPTソフトウェア・マレーシア株式会社は、世界に名が知れている大手企業の開発を支援しているほど高品質なシステム開発を得意としています。
10年以上の経験により蓄積されたノウハウをもとに、高品質なシステムを作れます。
最先端のツールを使用し、高品質なシステムを開発したい企業におすすめです。
>>FPTソフトウェア・マレーシア株式会社の公式サイトはこちら
株式会社タイレルシステムズ




株式会社タイレルシステムズは、2016年よりマレーシアに進出したシステム開発企業です。
日本人スタッフが駐在しているため、コミュニケーションに関しては問題なく行えます。
また、技術力の強化やコミュニケーションルールの定義など、地盤を固めているため、安心した開発体制が整えられています。
Chiyoda Software Laboratory




Chiyoda Software Laboratoryは、マレーシアで25年以上もの間、システム開発に携わってきた会社です。
日系企業のため、日本人スタッフも駐在していることから、円滑なコミュニケーションのもと、開発を進められます。
システム開発だけでなく、ECサイトの構築やIT機器販売支援など、幅広いサービスを提供しています。
>>Chiyoda Software Laboratoryの公式サイトはこちら
eeevo malaysia Sdn Bhd




eevo malaysia Sdn Bhdは、マレーシアと日本を中心に活動している会社です。
システム開発のみならず、プロモーションやEコマースなどの幅広い分野に対応しています。
また、英語だけでなく、マレーシアで主に話されているマレー語、さらには中国語など、さまざまな言語に対応している点が魅力です。
>>eevo malaysia Sdn Bhdの公式サイトはこちら
株式会社ブレンジ




株式会社ブレンジは、2007年から日本で大規模開発に携わってきたシステム開発会社です。
マレーシアの他に、中国やシンガポールにも進出し、日本で蓄えたノウハウを使ってオフショア開発を各国で展開しています。
15年ほどの実績があるため、実績を重視したい方にはおすすめだと言えるでしょう。
マレーシア以外でオフショア開発におすすめの国5選




最後に、マレーシア以外でオフショア開発をするのにおすすめの国を5つ紹介します。
- 台湾
- タイ
- ベトナム
- インドネシア
- フィリピン
それぞれの国の特徴について、以下で詳しく紹介します。
台湾
台湾は、オフショア開発を行う国として大きな注目を集めています。
台湾では「アジア・シリコンバレー」計画が推進されており、技術力の高いエンジニアが多くいるため、世界各国の巨大IT企業が台湾へ進出しています。
人件費はあまり安くなく、エンジニアの確保も容易ではありませんが、高品質なシステム開発を行いたい企業におすすめです。
タイ
親日の人が多いとされるタイもオフショア開発にはおすすめです。
タイには多くの日本企業が進出していることもあり、日本人同士でやりとりできるため、円滑なコミュニケーションができるでしょう。
特にデザイナーに関してはスキルの高い人材が多く、かつ人件費が安いため、費用を抑えつつ高品質なシステムを開発したい企業におすすめです。
タイでのオフショア開発について、より詳しく知りたい方は以下の記事をお読みください。
ベトナム
ベトナムもオフショア開発におすすめの国の1つです。
人件費が安い上に優れた技術者が豊富にいるため、オフショア開発を行うのに適した環境であると言えます。
さらに、親日国であり、かつ真面目な国民が多いことから、大きな問題もなくシステム開発ができることもベトナムの魅力の1つです。
ベトナムでのオフショア開発について、より詳しく知りたい方は以下の記事をお読みください。
インドネシア
続いて紹介するのは、インドネシアです。
インドネシアは、他の国に比べると技術面では劣りますが、安い人件費で働いてもらえます。
また、インドネシアは人口が多いため、人材の確保には困らないでしょう。
しかし、技術力が劣っていたり時間にルーズな人が多かったりするため、発注先の選定や従業員の教育に力を入れる必要があります。
インドネシアでのオフショア開発について、より詳しく知りたい方は以下の記事をお読みください。
フィリピン
最後に紹介するのは、フィリピンです。
フィリピンでは英語を使ったコミュニケーションができます。
日本語でのやりとりは難しいのですが、英語を話せる人がいればスムーズにやりとりできる可能性が高いと言えます。
まだ開発途上であり人件費を安く抑えられるため、コストパフォーマンスの高いシステム開発ができる点も魅力の1つでしょう。
まとめ




今回はマレーシアでのオフショア開発について紹介しました。
技術力が高く英語を話せる人が多い一方、人件費が高く離職率が高い点には注意が必要です。
マレーシアでのメリット・デメリットとして紹介しましたが、もちろん企業ごとに持っている特徴もあるので、全ての企業に当てはまるわけではありません。
今回紹介した企業を中心に、問い合わせや見積もりをすることで、安心してオフショア開発ができる環境を整えていきましょう。